【Vol.884(2025.04.02)】大混乱必至!?大学受験の年内入試を考える

2ヶ月ほど前に、今年度の大学入試制度が大きく変わるかもというテーマで
記事をお届けしました。

【Vol.871(2025.02.14)来年度の大学入試制度が大きく変わる(特に関西)!?】
https://r-partners.jp/1445/

東洋大と大東文化大学が学力のみの年内入試を実施して、
文科省が激オコしたことで、新年度からの年内入試に待ったをかけたという内容ですね。

記事内でも触れていますが、類似の入試制度は関西圏では30年以上前から存在しており、
東洋大・大東文化大の立場で考えれば「なんで自分たちだけ」というのはもっともな話です。

そう考えると、関西圏の公募推薦入試にもメスが入る可能性はあます。

関西を拠点にしている弊塾にとってはかなり重要なことで、
どうなるのだろうかと戦々恐々の日々です。

年内の公募推薦で合格して少なくとも進路だけは確保しておき、
年明けの一般選抜でより上位の大学にチャレンジするという黄金パターンが崩れますしね。

そんな中、東洋大学は報道機関向けの説明会を開き、
物議を醸した当該入試制度(学校推薦入試基礎学力テスト型)について、
26年度入試から形式を一部見直す方針を示しました。

【東洋大学 2026年度入試は「総合型選抜」で基礎学力テスト実施予定 推薦が間に合わない生徒に配慮】
https://univ-journal.jp/252561/

【東洋大学「年内入試」見直しへ 学力試験に調査書など追加】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE277SD0X20C25A3000000/

これをサンプルに、今後の大学入試トレンドについて予測してみたいと思います。

まず、東洋大学の入試改革の大枠として受ける印象は、
「推薦入試から総合型選抜に鞍替えした」感じですね。

総合型はいわゆる自己推薦ですので、学校長からの推薦は原則不要になります。
サインだけして発行する、形式上の推薦書に対する批判を避けたい思惑があるのでしょう。

また、リンクの記事内にあるこの記述も気になります。
=====
高校と大学の関係者からなる「大学入学者選抜協議会」は
年内入試のルール見直しに向けた協議を始めている。
(一部略)
協議会は「多面的・総合的に評価する」との原則に立ち戻り、
面接や小論文など2種類以上の評価方法を組み合わせて丁寧に選抜するとしたうえで、
評価方法の一つとして年内に学力試験を実施することも認める方向だ。
=====

グレーな部分をギリギリで攻めてきているという感じでしょうか。

これはあくまで個人的な印象でしかなく、
間違っていたら心よりお詫びしたい旨をあらかじめ申し添えておきたいのですが、
総合型選抜に力を入れると言うよりは、
いかにして優秀な学生を早期確保できる手段を整えられるかが重要なのでしょう。

そもそも、昨年同様の数千人単位の志願者を求めるならば、
面接を実施するとことは物理的に無理です。

先日開催した総合型選抜指導法のセミナーで講師をお願いした、
産業能率大学教授・藤岡慎二先生も「絶対に無理」と言われていました。

つまり、年内入試による志願者をできる限り増やすべく、
かつ現行のルールや制度から逸脱しない形を目指したらこうなった、ということなのでしょう。

ただ、2科目の学力試験のみだと、あからさまな文科省への反発とも捉えられかねません。

したがって、記事内にもあるように
「面接や小論文など2種類以上の評価方法を組み合わせて丁寧に選抜する」
「評価方法の一つとして年内に学力試験を実施することも認める」
のだと思います。

具体的な「総合的評価」の方法として考えられそうなのは、

<パターン1>
・調査書(評定を点数化)・・・50点
・事前課題・・・50点
・基礎学力検査(2科目)・・・100〜200点

<パターン2>
・調査書(評定を点数化)・・・50点
・小論文(志望理由がメイン)・・・50点
・基礎学力検査(2科目)・・・100〜200点

というあたりでしょうか。

この形であれば受験生も大幅減にはならないでしょうし、面接も実施しなくて済みます。

加えて注目しておきたいのが、受験会場の増設です。

一都三県以外では、札幌、仙台、郡山、水戸、宇都宮、高崎、新潟、金沢、長野、静岡、
名古屋、大阪、広島、福岡で実施するそうです。

「何としても全国から(多数の)受験生を」という、大学側の強い意思を感じます。

関西圏の私立大学はもとから選択肢が豊富ですから、
関西の受験生から見るとそこまで魅力的に映らないかもしれませんが、
地方の受験生にとっては違うでしょう。

「囲い込み」という表現は不適切かもしれませんが、その効果はあると思います。

とにかく、大学の生き残りを賭ける戦略としては
大胆かつ思い切ったことをして、気持ち良さまで感じるほどです。

経営的目線見ると、個人的には「あらゆる手を尽くす」という姿勢には強く共感できます。

今後、このような年内入試(学力試験に加え、調査書が点数科される)の
スタイルが増えるなら、私たち塾の出番でもあります。

定期テストでしっかり点を取り、通知表の数値を上げることができる塾が、
より高校生に求められるようになっていくかもしれません。

大学受験対策に加え、高1~高3の1学期までの学校成績に対する成果を
しっかり出せる高等部作りが大切になってきますね。

もちろん、まだそうと決まったわけではないので確信めいたことは言えませんが、
特に新高3生の1学期は定期テストで高得点をとってもらえるように、
今まで以上に対策や勉強会などを実施しておくほうがいいかもしれませんね。

おそらく、正式な方針が出てからでは対応が難しい(=手遅れ)と思います。

変わりゆく年内入試の詳細について、アンテナをしっかり立てておきたいところです。

当メルマガでもできる限り速報レベルでお伝えしたいと思います!

【今回のまとめ】
・激動の年内入試にしっかり備える
・調査書がマストになった場合、塾ニーズが増す

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安多 秀司のアバター 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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