【Vol.935(2025.09.08)】5週がある月は、5回請求のススメ

みなさんの教室では「授業料の月額」について、どのような考えで設定しておられますか?

多いのは「週1回=月4回」、「週2回=月8回」と換算して、
月額の授業料を固定しておられるパターンかと思います。

しかし、月によっては5週目がある日も存在しますよね。
今月(9月)で言えば、月曜日(29日)と火曜日(30日)がそれに当たります。

これをふまえて5週目が発生する「29〜31日は調整休校」という塾さんもあるようです。

確かにシンプルで請求もしやすいですし、こちらが休めるのはいいかもしれません。

ただ、月末から月初に定期テストがある場合などは休むわけにもいきません。
結局は特例パターンとして、教室を開校して対策されているはずです。

それならいっそ、最初から
「5週目の授業がある月は、5回分(5週分)請求する」ことをお勧めします。

5回請求する仕組みをしっかり作っておけば、基本的にはメリットだらけです。
以下に、3つのメリットを紹介していきます!

(メリット1)売上が増える
(メリット2)授業回数が増えて成績が伸びやすい
(メリット3)通塾回数が増えて、コミュニケーションを取る機会が増える

(メリット1)売上が増える

いうまでもなく、回数が増える分だけ売上が立ちます。

仮に1回4000円とした場合、月4回なら16,000円ですが、
月5回なら20,000円になりますよね。

売上比で言えば125%です。

もちろん、通塾する曜日によっては4回のときもあれば5回のときもありますので、
全員の全授業が5回になるわけではありません。

今月なら、月・火が5回、水・木・金が4回です。

授業は平日のみと仮定すると、月~金の5日×4週の固定で、
月に20日稼働することになりますが5週目を含めると22日稼働することができます。

これだけで、売上比は110%になるのです。

さらに、1年というロングスパンで見れば、月4回固定の場合、年間48回となります。
しかし、1年は365日として365日÷7=約52回と考えることができますよね。

弊塾の場合、GWに1週間、年末年始に1週間、通常授業をお休みにしているので、
実質は年間50回となります。

それでも年間48回と固定した場合に比べ、年間50回だと売上費は104.2%です。

仮に年間売上が3,000万円として、
ちょっとした工夫でそれが3,126万円になるわけですから、
やらない理由が見つかりません。

もちろんその分、授業回数は増えますから業務量は増えますが、
たったこれだけで年間売上が1割前後アップするのは魅力的と思いませんか?

私は5週目があるカレンダーを見ると、つい嬉しくなってしまいます(笑)。

保護者さんにも入塾時に「5週ある際は5回請求します」と伝えておけば、
まったく問題にもなりません。

(メリット2)授業回数が増えて成績が伸びやすい

単純に授業回数が増えますので、テストの点数や成績が伸びやすいのもメリットです。

5週目を調整休校してしまうと、授業と授業の合間が2週間空いてしまうため、
生徒さんの記憶の定着にも向きません。

月末~月初がテスト期間中ならなおさら不利です。

勉強は、定期的にやり続けることが王道なのに、
あえて塾側から5週目をなくす必要はないのではないでしょうか。

(メリット3)通塾回数が増えて、コミュニケーションを取る機会が増える

月4回生徒さんとコミュニケーションを取るのと、月5回取るのとでは、
当然ながら充実度がぜんぜん違いますよね。

コミュニケーションの質・量と、退塾者数は比例(反比例)関係にありますので、
退塾防止にもつながります。

例えば週1回コースの生徒さんが5週目を調整休校していて、
その翌週に体調不良で休んだとしましょう。

すると、まる3週間近く生徒さんと会えないことになります。

これだと塾に対しての気持ちが離れる(いわゆる顧客ロイヤルティが下がる)のも
無理はないと言えるでしょう。

足が遠ざかっているぶん、「なんか面倒だしもう行きたくないなあ」と、
退塾リスクが高まってしまいます。

デメリットとしては、正直あまりないのですが、
強いて言えば、請求が定額じゃなくなるので面倒なことですかね。

しかし、弊社もお世話になっている「Comiru」などの教室運営システムを導入していれば、
このあたりも自動計算してくれますので、ストレスにもなりません。

不謹慎な表現かもしれませんが、売上がどんどん増えていくので、むしろ楽しいです。

あとは、勤務日数が増える点でしょうか。

社員さんであれば、別日に休みを取るなどと調整すればいいと思いますし、
経営者(塾長)であれば、そのぶん働いたらいいだけですので、
ここもそんなにデメリットとまでは感じないと思います。

いかがですか?

シンプルな仕組みですが、めちゃくちゃ合理的で
教室運営にもメリットばかりの方法ではないかと思います。

ただし「今月から急に5週で換算します!」とすると、
さすがに生徒さんも保護者さんもスタッフさんも困惑すると思いますので、
「来年度からは5週目もしっかり授業を行います!」と公表して、
今から半年かけてその仕組み構築していくとよいかもしれませんね。

ちなみに2026年3月は、今月と同じで、月曜・火曜が5週ありますよ!

ぜひご一考を!

【今回のまとめ】
・5週ある月は、5回授業をする
・「週1回=月4回」という固定概念を捨てる

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安多 秀司のアバター 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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