ドキッとするようなタイトルですが、決して起こりえない話でもありません。
もし目の前で生徒さんが倒れてしまっても、
応急処置など、適切に対応できる自信があるという人がどのくらいいらっしゃるでしょうか。
万が一こういう状況になった場合、対応策を知っておくだけで救える命もあるはずです。
逆に「知ってさえいれば……」と、一生後悔の気持ちを引きずることになるかもしれません。
そこで今回は、その「万が一」に備えるべく、一緒に考えてみましょう。
現在は夏期講習中で、生徒さんの教室滞在時間も増える時期です。
ストレスや体調不良を抱えたまま長時間の勉強をしていると、
嘔吐や意識を失うリスクも高まります。
ほとんど遭遇することはないケースかもしれませんが、ゼロではありません。
まさに昨日、下記のような出来事がありました。
【学習塾で10代男性を救急搬送 大量の汗に嘔吐・・・熱中症か】
https://news.yahoo.co.jp/articles/320e71af9157e4062e1d6a362aa93ec4ab155247
このケースは熱中症のようで意識はあったようですが、
責任者である塾長やスタッフがいざという時の流れを把握しておきたいところです。
もし生徒さんが倒れて、通常の呼吸が見られない場合、
迷うことなく119番通報し、AEDの使用や心臓マッサージを行うことが求められます。
この初期行動を適切に行えるか否かで、結果にも大きな差が出るそうです。
詳しくは以下のリンクをご覧ください。
【覚えてほしい救急対応】
https://www.ccunet-tokyo.jp/ccu/ctizens/responce
【もし家族や友人が倒れたら…知っておきたい心肺蘇生とAEDの正しい方法】
https://www.youtube.com/watch?v=Iwm_-gE5TiQ
私たちの世代(30~50代くらい)だと、
サッカー日本代表だった故・松田直樹選手を思い出す方も多いと思います。
練習中に急性の心筋梗塞を発症し、34歳という若さで亡くなられました。
この悲報を機に、日本サッカー協会やJリーグの各チームは、
スタジアムにAEDの常備化を推進したり、
スポーツの心臓突然死に対する啓蒙活動を進めたりしておられるそうです。
【元日本代表・松田直樹さん、34歳で急逝から15年】
https://news.yahoo.co.jp/articles/efa745c6fdde58ba3623c074d6c7e6de41ac7167
しかし、みなさんはAEDを正しく使うことはできるでしょうか?
大手塾さんでは設置されているケースもあると思いますが、
多くの個人塾や小規模塾さんであれば、AED自体設置していないのが現状だと思います。
ましてや使い方となると……
子どもたちは学校で実習や訓練を受けている場合もあるでしょうから、
もしかしたら私たちより知識があるかもしれませんね。
そんな中で今すぐにできることとして、
近隣でAEDが設置されている場所を把握しておくことが挙げられます。
コンビニや銀行、郵便局、学校、オフィスビルなどであれば設置されているところも多いはず。
自塾の徒歩圏内で、AEDが設置されている場所を2〜3把握しておくのがよいと思います。
一方でAEDは、日常的に使用するものではありません。
いざというときに、慌てず正しく扱えるかどうかという不安もありませんか?
上述した動画リンクにもありますが、AEDはカバーを開けると、
機械自体が音声で使い方を教えてくれますので、
基本的にはその指示通り行えば問題ありません。
また、もし心臓が動いていてAED自体が不要な場合は、
AED自身がきちんと判断し、電流が流れないようにできています。
したがって、躊躇することなくAEDを使うのが大切です。
ちなみにAEDは大人用と子ども用があるのはご存じでしょうか?
大人用のほうが電気ショックのエネルギーが強く設定されています。
そうすると気になるのは、子どもに対して大人用を使ってしまって大丈夫なのかですが、
正解としては「小学生以上であれば成人用のAEDを使用してOK」なのだそうです。
こうした事前知識を持っておくことが大切だと思います。
こうした現状をふまえて改めて思うのは、AED設置や利用を含めた塾の危機管理面です。
いざというとき、目の前の子どもたちやスタッフを救う義務が私たちにはあります。
塾長を含む教室責任者がちょっと不在にしている間に事故が起こるケースや、
逆に塾長や責任者が倒れてしまい、
講師も生徒もオロオロするばかり……というケースも想定できます。
そう考えると、塾長だけが使い方を知っておくのでは心もとないですよね。
社員や講師スタッフなども、
講師研修会時に時間をとってAED研修をするのがいいかもしれません。
もしもの時に、誰かが必ず対応できる状況を作っておきたいところです。
心臓マッサージも然りです。
練習用のマネキンなどもありますが、
せめて具体的なマッサージの仕方などを動画等で学んでおきたいところです。
実は私自身、とある資格を取る際に、AEDと心臓マッサージの研修を受けました。
そのため最低限の知識はありますが、もしもの場面に直面したとき、
学んだことを落ち着いて確実に実行できるかどうかは正直自信がありません。
しかし、やらなければ助かる命も助かりませんし、
自信がなくても勇気を出して行うしかないと思っています。
そこで勇気を出せるかどうかも、
AEDの使い方や心臓マッサージのやり方を知っているかどうかだけでかなり違ってくるはず。
やはり、できる限りのことは事前にやっておくべきです。
生徒さんが倒れた時だけでなく、地震などの自然災害時もそうです。
まさに先週、熊本で大きな地震が起こりましたが、
現地での塾さんの対応もさまざまだったと思います。
また、生徒さんの帰宅時間に雷が鳴っていたり、突然の大雨が降りだしたりした場合は、
教室で待機させるのか否か。
授業中に大雨や暴風などの警報が出た場合はどうするのか。
体調が悪くなった生徒さんを、本当に1人で帰宅させて良いのか。
そういった判断も、一定のマニュアル化しておく必要があると思います。
私たちは「子どもたちの命を預かっている」という現実を深く心に刻んで、
いま一度襟元を正さなくてはなりません。
塾の危機管理体制、改めて考えてみませんか?
「自塾はこういう判断で、こう対応します」と明確な基準を示しておくだけでも、
保護者さんもかなり安心できるはずです。
【今回のまとめ】
・AEDの使用方法と心臓マッサージは教室スタッフ全員ができるように
・自塾の危機管理体制を整えておく
