子どもたちの英語力に関して、こんなニュースがリリースされました。
現在の子どもたちがCEFRレベルでどの程度の力を有しているかの分析です。
調査によると子どもたちの英語力は上昇傾向にあるようで、喜ばしいことだと思いますが、
同時に気になったのが、この調査で先生たちの英語力も調査していること。
こちらも、高い英語力を有する先生の割合が増加しているそうで、
CEFRでB2レベル(英検準1級以上相当)を持つ英語の先生は中学で40.9%、
高校に至っては74.9%だったそう。
優秀な先生が増えているんですね~。
転じて、みなさんの教室、ひいてはみなさんご自身や講師スタッフさんたちの
英語力はいかがでしょうか?
記事内では、子どもたちの英語力向上には
「教師の英語使用割合」が大きく影響するとあります。
つまり、先生がどれだけ授業内でたくさん、
そして流暢に英語を使えることが重要だということです。
暴論気味の極論を言えば、英語をちゃんと話せない人が英語指導をすることは
好ましくないのかもしれません。
この点においては、恥ずかしながら私も人のことは言えないのですが、
学校の先生の英語力がここまで高まっているとすると、
塾でもそれ相応のレベルが求められるとは言えるでしょう。
学校で補いきれない部分をサポートするのが学習塾の本分であるなら、
理屈上、塾は学校でできることよりも高いレベルの指導ができなければいけませんものね。
これを抽象化して言うなら、先生(塾講師)は
「自分ができないことは指導もできない」ということになります。
しかし、実際にはそうではありませんよね。
東大・京大を目指す受験生の授業を受け持つ予備校の先生が、
みんな東大・京大出身かと言えばそうではありません。
逆に、東大・京大出身者が指導すれば、
受験生がみんな合格レベルの力を身に付けられるのかと言えば、これもまた違います。
つまり、英語力にせよ総合的な受験学力にせよ、
自身がその力を持っているか(=学力が高いか)と、
指導力はまた別物だということです。
自分は東大に入れる能力がなかったとしても、
他人が東大に入れるようにする能力が高い人はいるのです。
それが、私たち塾(塾講師)であると思います。
例えばプロスポーツ界では、よく「名選手は名監督にあらず」と言われます。
現役時代にどれだけすばらしい選手であったとしても、
監督として実績を残せるとは限りませんし、
選手時代にまったく無名だった名監督もいますよね。
もちろん、故・野村克也さんのように
選手としても監督してもすごい実績を残される方もいますが(笑)。
ここから考えると、私たちに求められているのはやはり指導力。
仮に英語なら、結果として子どもたちの英語力がどれだけ上がるかです。
講師の公的な英語力が不要という意味ではありませんが、
それ自体が目的化してしまうことなく、
大事なのは結果であることを忘れずにいたいところです。
弊社が行っているコンサル業務も理屈上はそうかもしれませんが、
さすがにそれでは信頼が得られません。
「自分ができないことを偉そうにアドバイスするな、しかも金まで取って!」
と思いますよね、普通(笑)。
これからも、現場主義のコンサルティングを大事にしてまいりたいと思います!
【今回のまとめ】
・学力と指導力は別物