いよいよ夏期講習が近づいてきましたねー!
長い長い6週間を考えると、毎年武者震いしてしまいますが、
それでも8月中旬ごろには「もうあと2週間しかない!」なんて言ってるのも恒例です(笑)。
夏期講習の間、弊塾では、高3受験生に長時間の自習を義務付けています。
そうした強制性が今の時代に合っているかどうかは
議論の余地があることは承知していますが、
どうしても「量」をこなす部分が必要であるのも事実です。
そこに理解を示してくださるご家庭の方に通塾していただくスタンスにしています。
そこで今回は、生徒さんに長時間自習してもらうことのメリットをお伝えしたいと思います!
高3の場合、弊塾における夏休み期間中の開校時間は、下記となります。
スタッフの働き方改革もあり、開校時間は昔に比べて少し短くなりました
(昔はすべて10:00〜21:40でした)。
・月曜日、土・日曜日・・・13:00〜19:00
・火~金曜日・・・10:00〜21:40
このうち「月〜金は毎日通塾、土日はどちらか1日通塾」の、計6日通塾というルールです。
生徒さんによっては、学校の夏期講座や補習を受ける人もいるので、
その場合は学校の夏期講座後にそのまま通塾してもらっています。
夏期講座が昼からある人は、10:00から通塾し、
時間になったら学校へ行き、終わりしだい塾に戻ってくるという流れです。
生徒さんたちのメイン拠点が塾になっているイメージですね。
弊塾は昨年度から高校生専門塾となりましたが、
中学生がいた頃は、中3生は「平日10:00〜19:00の週5日」が通塾ルールでした。
土日はお休みだったので、高3に比べたらちょっとライトです。
……とまあこんな形で、教室への滞在時間を思いきり増やして、
たくさん勉強してもらっています。
このように長時間自習してもらうメリットですが、以下の3つが挙げられます。
1.座席の調整がめちゃくちゃラク
2.コミュニケーションがひたすら取れる
3.できることが増え、勉強に対して意欲的・前向きになる
主に塾側としては1・2に、生徒さん側には3に大きなメリットがあると考えます。
1.座席の調整がめちゃくちゃラク
これは本当に助かりますよ。
夏期講習の座席組みに四苦八苦するのは「個別指導塾あるある」だと思います。
徹夜で座席表を仕上げている方も多いのではないでしょうか。
私も「生徒さんにとってより良い座席配当を」と考え続けるあまり、
気がつけば明るくなっていたこともしばしば。
理想を追い始めると終わりがないので、沼ってしまいます。
しかし、そうして苦心の末に完成した座席表も、講師や生徒さんの欠席で、
いとも簡単に崩れ落ちることになります(笑)。
授業の振替は「一切認めない」という塾さんでなければ、
それぞれ一定のルールもとで運営されていることでしょう。
弊塾では原則として授業の10分前までに
正当な理由(体調不良・親族の不幸など)での申告があれば
欠席による振替を実施しています。
このような申請があったとき、他の生徒さんが常に教室にいてくれると、
めちゃくちゃ調整しやすいのです。
塾として困るのは、本来は1:2のところが1:1の授業になってしまい
利益率が下がることですが、これなら、もし当日に欠席連絡が入っても、
その空いた枠にすぐに誰かを入れることができます。
もちろん担当講師の問題もありますから、
何でもかんでも入れてしまえばよいわけではありません。
もともと6講目に入っていた授業を、4講目に変更してもらうようなイメージです。
生徒さんが教室にいなければ、電話連絡をするなどして
他の生徒さんに来てもらうような措置を取らねばならない場合もあり、
業務効率は格段に下がります。
もちろん生徒さんに迷惑がかからない程度の調整にしないといけませんが、
それができると1:2の形を死守できます。
また、座席を上手に移動・調整することができれば、
最終コマで講師の授業をなくすことができるでしょう。
講師も1コマ早く上がれるわけですし、実際に講師曰く、
(特に講習会期間中は)1コマ早く上がれるのは、本当に嬉しいそうです(笑)。
講師が体調不良などで休む場合でも、代替日で新たに入れる日を設定してもらい、
できる限りスライドするようにしています。
生徒さん(受験生)は毎日いるわけですので、
事前に分かってさえいれば授業がいつであろうと習復習や宿題もできます。
非受験生に関しては、こちらから欠席のお願いや振替相談の連絡をしないといけませんが、
その流れで家庭での生徒さんの様子を聞くなど、
フォロー連絡と兼ねることもできるはずです。
2.コミュニケーションがひたすら取れる
生徒さんが毎日教室にいると、自動的にコミュニケーションも増えます。
この状況をつくることができれば、受験生はまず退塾にはなりません。
もしこれで退塾が出るようであれば、どこか違うところに問題が生じていると判断できます。
密なコミュニケーションで生徒さんとの信頼関係を強固なものにして、
一緒に伴走していく形が取れるので一石二鳥なのです。
また、受験生が毎日通塾していて、
短い時間でもこまめにコミュニケーションが取れていれば、
改めてことさらにアプローチする時間を取る必要もなくなりますので、
その分を週1〜2回程度しか通塾しない非受験生にも手厚くアプローチできます。
「今日はあの子と話しておきたい(コミュニケーションを取っておきたい)」と思っていても、
他の生徒さんの対応に手を取られて、不十分になることもありますよね。
しかし、それが積もっていくと関係が希薄になり退塾につながります。
受験生が毎日長時間教室にいるからこそ、他の生徒のための時間も作れるということです。
状況を見計らって、非受験生への対応時間もしっかり取っていきましょう。
3.できることが増え、勉強に対して意欲的・前向きになる
やっぱり学習の量が大事です。
私は、質は量をしっかりこなしてから必要になってくると考えていますので、
まずは圧倒的な量をこなす環境作りを大切にしています。
「質と量」につては、サッカー元日本代表の本田圭佑選手の対談記事が
とても勉強になります。
ぜひご一読ください。
<質か量か。量を経験しなければ質の重要性にたどり着けない>
https://carryme.jp/magazine/honda-osawa2/#_-2
面談でもよく聞くのが、保護者さんの
「この子、やり方さえわかればできると思うんです」という言葉。
その際、私は
「そう思います。そのやり方を分かるめに、まずは圧倒的な量をこなしてもらうのが大切です」
と伝えるようにしています。
短時間で質だけを高めることはまず無理です。
圧倒的な量から、質を高めていくことで、見える世界がどんどん広がります。
できることも増え、興味関心も増えます。
そして偏差値アップや点数アップという具体的な成果につながることで、
自然と意欲的にもなりますし、モチベーションもアップするでしょう。
教室に長時間滞在してもらうのは、本当にいいことづくめなのです。
いかがでしたでしょうか。
講習会期間中だけでなく、通常期も通塾回数や時間を意識的増やしておくと、
このような視点でも運用は1年中応用できます。
強いてデメリットを言うなら、教室スペースの問題ですかね。
回転率が悪くなるので、受験生用の専用自習室などを作ってみてもよいと思います。
ちなみに弊塾では、教室運営費として毎月4,400円(税込)いただいていますが、
高3生(受験生)は9,900円(税込)です。
専用の自習机を提供していることもありますし
一般的な有料自習室も月1万円以上することから比べても、決して高くはないと思います。
教室運営費でテナント家賃をカバーするぐらいの設定にできれば、
気持ちにも余裕が出てきて、攻めの運営もやりやすくなるでしょう。
生徒さんに、教室にいてもらえればもらえるほど、みんながハッピーになれるはず。
夏の天王山、おもいっきり勉強してもらいましょう!
【今回のまとめ】
・生徒さんの教室滞在時間が増えるといいことづくめ
・非受験生にも好影響