当メルマガとは別に弊社が発行している、「つぶやきメルマガ」はご存知でしょうか?
当メルマガでは比較的マジメな(?)情報・ノウハウをお伝えしていますが、
こちらの「つぶやきメルマガ」ではかなりライトに、
私が思ったことをゆる~く端的にお伝えする内容です。
週2〜3回ほどの不定期で配信しておりますので、ご興味のある方はご登録ください。
【つぶやきメルマガ/不定期配信)】
https://beast-ex.jp/fx3926/tsubuya
先日、そのつぶやきメルマガで、こんな内容をお届けしました。
(7月2日配信分)
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こんにちは、リアル・パートナーズの安多です。
個別指導塾では学生講師を雇っている塾さんが多いと思います。
授業後、学生講師はどれぐらいの時間残ってくれますか?
授業が終わって5分も経たずに帰ってしまうようでは、
授業報告が疎かになったりコミュニケーション不足になります。
ですから、講師が帰らない(帰りにくい)環境を作ることが大切です。
お菓子を渡すだけでも、食べる時間は教室に滞在してもらえますし、
話が盛り上がれば10分でも20分でも残るようになります。
「講師が残ってくれない。授業後すぐに帰る」とぼやくのではなく、
「講師が残りたい環境をどう作るか」がポイントです!
まずは、お菓子を渡して一緒に食べるところからはじめてみませんか?
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個別指導塾は講師がキモという観点から、こんなつぶやきを書いたのですが、
私の師匠の一人から「この内容はちょっと微妙かもしれないよ」と連絡をいただきました。
何が問題かみなさんお分かりですか?少し考えてみてください。
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いかがでしたか?
何が問題かというと、厳密には、講師が教室にいる時間は
すべて賃金を発生させなければならないということです。
出勤時にタイムカードを打刻した時から、退勤時に打刻した時までが労働時間となります。
つまり、お菓子を渡して講師が残ってワイワイするのはいいとしても、
その時間の賃金は支払わないといけないということです。
私の説明不足と認識不足でした。たいへん申し訳ありません。
労働環境やそのコンプライアンスが大きく見直されつつあるこの時代、
なあなあにしていたらダメな部分ですね。
ちなみに弊塾では、授業前10分と授業後の残務20分の計30分に対し、
時間給とは別に日次手当を支給しています。
もちろん、日次手当をつけていたとしても、
その時間を超えた分は追加で賃金を支払わないといけません。
したがって、日次(残務)手当以上の残業を課したり、
そもそも手当をださずに残したりているのが常態化している場合、
もし労働監督基準署に駆け込まれると、完全にアウトです。
こういった部分は、個人塾より大手塾さんの方が意識が高く
しっかり対策をされている傾向がありますね。
個人塾だから許されるではなく、個人塾であってもしっかり対策しておくべきことです。
自分自身が独立開業したとき(あるいは今でも)、
時間を気にせず必死に働いていた人は多いと思いますが、それは経営者だから。
それと同じことを、従業員に課してはいけません。
下記にアルバイトに関する記事のURLを貼り付けましたので、ご参考までに。
少し古い資料になりますので、そのところはあらかじめご了承ください。
【厚生労働省と文部科学省が連携し、学生アルバイトの多い業界団体に要請(学習塾業界)/2015年12月】
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000108177.pdf
【学生等アルバイトの労働条件の確保について(厚生労働省・文部科学省)/2022年4月】
https://www.jcci.or.jp/sme/labor/2022/0415094247.html
【学習塾における講師などの労働条件の確保・改善のポイント(厚生労働省・神奈川労働局)/2018年2月】
https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/var/rev0/0120/1443/20182221457.pdf
昔は良くも悪くも体育会系のノリが通用していた部分もありましたが、
もうそんな時代は終わりました。
そうやって育てられてきた世代からするとちょっと寂しい気もしますが、
そもそもそれが間違っているのだと思います。
自分がそうだったからと言って部下にもそれを強要するのではなく、
時代や決められたルールの中で舵取りを行っていく必要があります。
結局、これって生徒さんたちの対応についても同じことが言えるんですよ。
もし社員や講師が
「自分がこういう勉強法でうまくいったから、間違いない。あなたもこうしなさい」
「それでうまくいかないのは、あなたの努力不足」
なんて指導を生徒さんにしていたらどうしますか?
厳しく注意するのではないでしょうか。
そもそも私たちは個別指導塾なのですから、
人と同じ学習方法で成績が上がらない子のために、
学びの個別最適化をするために生まれたわけですしね。
まずは、私たちの意識自体を大幅に変えていく必要がありそうです。
「昔はよかったなー」と思う塾関係者の方は多いと思いますし、
自分なりの成功体験もあると思います。
しかし、過去は過去として蓋をし、
今の時代に合わせた働き方やコミュニケーションの取り方を工夫することで、
アルバイト講師の力を100%引き出していきたいところです。
あなたの教室で働くアルバイト講師は、時間外労働はありませんか?
何かトラブルが起こる前に、早め早めに対処していきましょう。
ちなみに今回、師匠からご指摘をいただき、私自身も認識の甘さにハッとしました。
正直「個人塾だから、ちょっとぐらいならまあいいか」という気持ちがあったと思います。
そんな私に対して、「それは違う」「ちょっと立ち止まって考えてみたら」「良いと思うよ」と
意見したり背中を押してくださったりする存在がいるのは本当にありがたいです。
私は本当に周りの人々に恵まれています。
「経営者は叱ってくれる人がいないので視野狭窄やお山の大将になりやすい」と言いますが、
だからこそ、耳が痛くても苦言を呈してくれる人がいるのはとても大事。
そういうメンターのような存在を作ることもおすすめですよ。
【今回のまとめ】
・教室にいる時間が労働時間!今すぐバイト講師の労務チェックを
・苦言を呈してくれる存在に感謝しよう