【Vol.771(2024.02.23)】決めたルールでブレずに進む(新高3編)

今週末は国公立大学の入試ですね!

弊塾からも高3が受験すべく、明日それぞれの受験会場へ旅立ちます。
がんばれー!

一方で、高2(新高3)のことも忘れてはいけません。
今から1年間みっちりと勉強して「行きたい大学」へ進学してもらう必要があります。

そのために弊塾は、受験生に対しては色々とルールがある、厳しめの塾だと思います。

特に高3はルールでガチガチで固められていると言っても過言ではありません。
根性なしの私が生徒の立場であれば、厳しすぎて絶対に通いません(笑)。

例えば教室内は一切私語禁止、途中退室などは認めません。

強制自習もあり、3~4月は平日週3回、5~6月は平日週4回、
7月以降は平日週5回(毎日)となっており、例外はないです。

加えて、それらルールをまとめたものを誓約書にし、
納得してもらった上で生徒さんと保護者さんに署名してもらいます。

その誓約書が下記です。

=====
誓約書(高3)

[自習室ルール・禁止事項 一覧]※確認したらチェックしてください。
<自習室>
□自習室の私語は、休憩中も含め厳禁(一人で通塾している人に迷惑なので)
※21時40分以降は、教室内での私語を可能とする
□決められた週回数で自習にくること(7月は平日毎日、8月以降は平日毎日+土or日)
※但し、他塾や習い事がある場合は、考慮した上で自習回数を決定する
□17時35分までに通塾し(部活がある場合は終わり次第)、21時40分まで滞在すること
※但し、早朝学習や部活等で4・5時台に起床する場合、帰宅時間の相談は可能
□夏休み期間中は10時から通塾すること(学校の夏期補習がある場合は終わり次第)
□正当な理由なく、遅刻・欠席しないこと
□自習中の食事は禁止(食事は休憩時間中に。適度な水分補給は可)
□自習中に缶のプルタブを開けたり、缶のフタを開けたりしないこと
□自習中はスマートフォンや菓子類はカバンの中に入れること(ポケットの中も不可)
□入室後、買い出し等の途中退出は一切禁止(12:40~13:20は除く)
□自習中は無意味に立ち歩かないこと
□自習中、音楽を聴きながら勉強することは禁止する
□フォレストの時間割(75分自習・10分休憩)に合わせ自習を行うこと

<全般>
□単語テストを期日(毎週土曜日19時まで)までにこなすこと
□単語テストが追試の場合、日曜日の15時から追試を受けること
□欠席や遅刻、各種相談は、保護者を頼らずに自分で連絡すること
□トイレに携帯電話・スマートフォンを持っていかないこと
□トイレをきれいに使うこと(汚したら、清掃すること)
□自転車で通塾する場合、一番奥のスペースに駐輪すること
□自分がされて嫌なことはしないこと
□大学受験させてもらうことの感謝の気持ちを忘れず、努力を惜しまないこと
□無意味に遅刻しない
□社員・講師・保護者に対してウソをつかない
※1回でもウソをついた場合は、信頼関係の再構築は不可能と考え、即退塾となります

私(生徒)は、上記のルールを厳守した上で、覚悟を決め大学合格を目指します。
そのために絶えず努力することを誓います。
上記のルールに違反し、5回注意された場合は退塾になっても構いません。
2024年2月29日 生徒名(          )
             
私(保護者)は、上記のルールを理解した上で、大学受験に向けサポートすることを誓います。
上記のルールを子どもが5回違反した場合、退塾になっても構いません。
2024年2月29日 生徒名(          )

=====

いかがでしょうか?
みなさん、この誓約書はアリだと思われますか?

主体性が大事だと言われる今の時代に、ガチガチにルールで強制するわけですから、
時代錯誤だというご批判もあって当然と思います。

しかし、そうしたご意見もあることは重々承知したうえで、
こんな厳しい塾が1つぐらいあっても良いとも思っているんです。

むしろニッチな層に刺さるかもしれません。
特に保護者さんからは共感していただけるのか、(意外と?)受けが良かったりします。

なぜ、こんなガチガチのルールにしているかというと、
ガチガチのルール下で1年間頑張れば、飛躍的に学力はアップしますし、
比例して、行きたい大学(むしろそれ以上)に合格できる可能性もアップするからです。

実際に、そういった生徒さんをたくさん見てきました。

また生徒さんからも
「この環境だったからここまで伸びた。他の塾だったら絶対に合格できなかった」
といった声をいただくことも多いです。

弊塾に通った場合と他塾さんに通った場合とを比べるような
ABテストができるはずもありませんので、客観的な確証は持てませんが、
生徒さん自身がそう感じてくれているのであれば、やはりやる価値はあったと信じています。

塾として受験生を預かる以上、志望校に合格できる仕組みを作るのは当然で、
その一つがこれらの教室ルールだということです。

弊塾の特徴としては、誓約書を遵守するところですかね。

誓約書は法的にも立派な「契約」ですので、
契約違反が分かった時点で、どんな理由があっても退塾してもらいます。

実際、この10年ほどで数名の高3生に退塾してもらったことがありました。

せっかく縁あって入塾してくれた生徒さんなのですから、もちろん嬉しいはずはありません。

しかし、ここを曲げては塾としての根幹、アイデンティティが崩れてしまいます。
涙を飲んで、退塾を通告しました。

よくあるのが、ルールとして存在しているのに形骸化し、
誰も守らず、責任者も注意しないというケースです。

「自習室ではしゃべらない」というルールを決めている塾さんも多いですが、
本当に一言もしゃべらない環境が実現できている塾さんばかりではありません。

何となくなあなあになって「ちょっとくらいいいか」とか、
隠れてコソコソ喋っていたりするのであれば、ルールとして機能していないと言えます。

ルールが単なるお飾りになってしまっては、ルールとして意味がありません。

決めた以上は、多少の痛みを伴おうともルール通りに行うことが大切だと思います。

もちろん、高圧的に「有無を言わせない。黙って言うことをきけ!」というわけではありません。

高2の12月に行う面談で上述の誓約書を見せ、
「3月からはこの形になります。このルールで問題なければ私たちも全力でサポートするよ。
自分にはちょっと……と感じるのであれば、それは相性の問題だから仕方がないので、
他塾を検討してね」

と、意思決定はあくまで本人に委ねています。

大学受験の勉強をするのは本人です。

本人の決意がないまま(ルールに納得できていないまま)3月以降も通塾すると、
かなりの高確率でお互いが不幸になります。

決意して「自分はこの形で頑張りきる!」という生徒さんと、一緒に戦っていく考えです。

いかがでしたでしょうか。

塾さんによっていろいろな形やルールがあると思いますが、
それが惰性になっていないか、不要になっていないかなどは定期的に確認したいところです。

また、(中身にもよりますが)自身のこだわりを全面的に出すというのも、
尖っていて私はありだと思います。

振り切れるぐらいの尖り方は、塾としての魅力となり、強みにもなるはずです。

最終的に生徒さんが満足して通ってもらえて、結果が出せるのであれば、
どんな形でも正解なのだと思います。

あなたの塾ではどういったルールがありますか?
そのルールはきちんと守られていますか?

お忙しいとは思いますが、1度ゆっくり振り返る時間をとってみてください。

来年度につながるヒントが見えてくるかもしれませんよ!

【今回のまとめ】
・こだわりを貫いたら武器になる
・決めたルールは徹底する

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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