【Vol.783(2024.04.05)】学生講師に伝えている「社会人の心得」(前編)

手前味噌ですが、弊塾には自慢の優秀な学生講師たちがいます。

きっと、どこに出しても活躍できる人材になるだろうと思っていますが、
少しでも何かのためになればと、老婆心ながら、
社会に出た際の心得や上司の取り扱い方などは折に触れ伝えるようにしているんです。

そこで当メルマガでは、私がどんなことを伝えているのか、
前編・後編の2回にわたってシェアできればと思います。

正直なところ、私が伝えていることは、申し訳ないぐらいおじさんくさいです(笑)。

知らない人や信頼関係のない上司からそれを言われても、
おそらく「老害」のひとことで片づけられ、分かってもらえないでしょう。

ただ、同じ空間で一緒に働き、コミュニケーションや信頼関係がある状態で伝えると、
「おー、なるほど」と思ってもらえる部分があるようです。

貴塾での講師とのコミュニケーションのヒントなどにご活用ください。

伝えている内容は大きく5つあり、今回はそのうち以下の3つをご紹介します!

(1)同世代がすることの逆をする
(2)上司に好かれる
(3)強みを2つ以上持つ

(1)同世代がすることの逆をする

現代の職業観やそこで働いてきた若者たちにとっては、
量をこなすことがルール上禁止されていたり、理不尽に対する耐性がなかったりします。

また、世代としてもタイパ(タイムパフォーマンス)を求める傾向があり、
上司も20代に対して配慮しているケースが多いはずです。

もっとガンガン頑張って欲しいと思っていても、
やれハラスメントだ何だと言われては困るので、
腫れ物に触る気で若い社員に接する感じです。

だからこそ、そこに逆張りする「だけ」で、同期より抜きん出られることを伝えています。

すなわち、
・量をこなす
・多少の理不尽を笑顔でこなす
・タイパを求めない
・自分から歩み寄る
などですね。

40代以上の方は「24時間戦えますか」のCMを見て育った世代だと思います。

気合と根性がものを言う時代で、
今このCMを流したらどれだけ炎上するかというくらい、真逆の価値観ですよね(笑)。

ただ、今はそれを良しとしない、
特に上司側がそれを押し付けるなどもってのほかという時代ですので、
逆に言えば、それを自分からできる若手は、上司からするとむしろ希少種。

以前は、気合と根性だけでライバルに差をつけることは難しかったですが、
今ならこれだけでも同期を一気に突き放せるとも言えます。

タイパを求めず量をこなして、多少の理不尽をこなすだけで差別化になるんです。

信頼関係やコミュニケーションがとれていないと、単なるパワハラの内容になりそうですが、
ちょっとした自己アピールの工夫という観点で捉えてくれるのであれば
非常に効果的だと考えています。

もちろん、心身に支障をきたすような働き方を推奨しているわけではありませんので、
お間違えなきようにお願いします。

(2)上司に好かれる

媚を売りなさいということではありません。
上司が「こいつ、やるな!」と思ってもらえるような人物になることが大切だという意味です。

またそのために
「上司が喜ぶような行動をしなさい」「いい意味で上司とって都合のいいヤツになりなさい」
と伝えています。

例えば上司が「こいつやるな」と思うのは、
「上司世代にとって違和感がない=上司の同世代」の行動をしたときです。

例えば、こんな部下には上司も目をかけたい気持ちが強くなります。

・メールの返信が早い(遅くても24時間以内)
・依頼したことを喜んで引き受けてくれる
・食事に誘ったら「喜んで!」とついてきてくれる
・ご馳走した当日にお礼の連絡をしてくる
・ご馳走した翌日に「昨日はごちそうさまでした」とすすんで言ってくる

繰り返しになりますが、上司本人がこれを求めるのではなく、
若い社員にそういう価値観を押し付けるのでもなく、
上司はこういう態度や姿勢を喜ぶことを客観的に理解して、
それを行動に取り入れましょうという意味ですね、

上記の「喜びそうなこと」は、
私たちの感覚では社会人として当たり前のことばかりなのですが、
その当たり前ができない人も多い世代の中では、これだけで評価が上がります。

こうしたことを伝えているせいか、
弊塾の学生講師たちは基本的にメールの返信が早いです(笑)。

どうせ返さないといけないのだから、見た瞬間に返すのが結局はタイパも良いし、
評価も上がるよと伝えています。

食事会のお礼メールも、何度も伝えたことで、全員翌日までにするようになりました。
こういった習慣を学生の時につけておくと、強いなと感じています。

(3)強みを2つ以上持つ

「自身の強みを2つ以上持つように」ということも常に言い聞かせています。

強みを1つ持っている人は山ほどいるけれども、
強みを2つ3つ持っている人は極端に少なくなり、そこで希少性が生まれるよと。

例えば、英語が喋れる人は山ほどいます。
農家をしている人も山ほどいます。

しかし「英語がペラペラの日本人農家」となると、一気に数が減りますよね。
付加価値と言ってもいいかもしれません。

英語を実用レベルで使っている人は15億人と言われているので、
マーケットは日本国内だけから一気に世界へと広がるわけです。

さらに3つ目、4つ目の強みなどを持っていれば言わずもがな最強となります。

高校数学で習う集合のベン図(○が2つ3つ重なるやつです)で、
重なっている部分(AかつB)になることが大切なんだよと伝えると、
より分かってもらいやすいみたいですね。

いかがでしたか。

弊塾の学生講師たちはいい子たちばかりなので、
(たぶん)私の話を好意的に聞いてくれていると思っています。

何でもそうですが、誰が話すかで相手の受け止め方も変わってきますので、
日頃の人間関係がとても大切ですし、そうした働き方をこちらが実践して示すことも大事です。

みなさんが学生講師たちに伝えていることがあれば、また教えてください!

次回は後編をお届けします!お楽しみに。

【今回のまとめ】
・大切な学生講師が社会で活躍するため、伝えることはしっかり伝える
・内容が伝わるかは、日頃の信頼関係次第

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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