【Vol.816(2024.08.02)】本番で100%の力を発揮するためには

オリンピックのおかげ(せい?)で、絶賛寝不足の日々が続いております(笑)。

みなさんはいかがですか?

しかし、夏期講習会の期間中にオリンピックの見過ぎで
夜更かしして体調不良になったなんて絶対に避けなくてはいけません。
しっかり体調管理は行っておきたいところですね。

「オリンピックには興味がない」「特に見ていない」という方もいらっしゃるでしょうが、
仕事との両立に限って言えば、むしろそれが正解かもしれません(笑)。

私は、夜中2時前後までオリンピックの試合を見る日々が続いておりますが、
毎日、何かしらドキドキしたり感動したりと、心臓に負荷がかかっています。

どの競技のどの試合も素晴らしいのですが、中でも印象に残っているのが
スケートボードで2連覇を果たした堀米雄斗選手の試合です。

【金メダル 堀米雄斗 大逆転のベストトリック!/日テレスポーツ・動画】
https://www.youtube.com/watch?v=PRTbi2OY8Mg

【スケートボード 堀米雄斗が金メダル 五輪連覇/NHK】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240729/k10014529171000.html

途中、トリック(スケボーをつかった技)での失敗が続き、追い詰められた最後のアタックで、
全選手中で最高の高得点を出し、なんと大逆転で金メダルを勝ち取ったのです。

ただただ感動し、ただただ鳥肌が立ちました。

最後のアタック前、きっと極限状態だったであろうにも関わらず、
堀米選手がふと笑ったように見え、何となく直感的に
「もしかしたらやる(成功する)かも」と感じ、その通りになったことはプチ自慢です(笑)。

そんな堀米選手の戦いぶりを見て、改めて学んだこと、
生徒さんたちに伝えたいと思ったことがありました。

それは「本番で100%の力を発揮するためには、地道な努力しかない」ということです。
特に、受験学年である中3・高3にはぜひ分かってもらいたいですね。

私も以前は、生徒さんの受験前日などには、
「本番で120%を出しておいで」などと伝えていたこともありましたが、
こうしたアスリートたちの活躍やその背景にある努力を知るにつけ、
普段以上の力を本番で出すことはできないと悟りました。

それで今では「今までやってきたことを全力で出しておいで」と伝えるようにしています。

本番で練習以上の成果が出るとしたら、それはもう運です。

しかし、チームプレーでもない、自身で完結するようなスポーツほど、
結局は日々の練習がすべてだと思います。

ニュースのコメントなどには、「奇跡」「ツイてる」「神が降臨」「強メンタル」などありましたが、
結果として奇跡でも、その奇跡を起こしたのは間違いなく日々の練習です。

有名なアスリートで言えば、大谷翔平選手も同様かもしれませんね。

天性の才能や生まれ持った資質もあったでしょうが、
それを最大限発揮させることができるのがやはり日々の練習(トレーニング)。

大谷選手は、結果を出すために決められたルーティンを
黙々と最優先で行っているから本番でも強いのだと思います。

堀米選手が最後に大逆転を決めたベストトリックも、
日頃から練習しまくっていたそうです、

前述の記事(リンク)の中で、コーチも
「あのトリックは死ぬほど練習していたので、絶対決められると思っていたし
成功できたら絶対いけると思っていた」と語っています。

一発逆転を狙ったギャンブルでもなく、奇跡でも運が良かったわけでもなく、
日頃の練習の成果を出しただけにすぎないのです。

「日頃あれだけ練習して成功しているから、今できないはずがない」
といったような圧倒的な自信があったんだと思います。

これを生徒さんや受験に置き換えて考えてみましょう。

入試に関して言えば、マークシート形式での出題もあり
適当に答えても運良く正解できることもあります。

良いか悪いかはさておき、確率論で考えた場合、
運さえ良ければ普段(実力)以上の得点を取れる可能性もあるということですね。

しかし、運任せで受験に臨むなんて自殺行為です。

と言うか、運に任せるよりしっかり勉強(練習)しておいたほうが成功の確率は上がりますし、
だからこそ結局はみんな必死になって頑張っているわけです。

一方で弊塾にも、普段ならできるのに本番に弱く、
ミスを多発したり力を発揮できなかったりする生徒さんはいます。

みなさんの教室でもそうではないでしょうか。

そういった生徒さんに欠けているもの、それはたいていの場合「経験」です。

例えば本番形式で問題を解いた経験が少なかったのかもしれませんし、
根本的に日頃の練習(演習)量が少なかっただけかもしれません。

したがって、絶対に成功できるという確信が持てるまで練習して習得した経験、
すなわち「過程」にフォーカスする必要があります。

結果が出るのは、今までの過程でどう取り組んできたかです。

堀米選手の絶え間ない努力が生み出した結果は、
受験勉強と相通じるところがあると思うのは私だけではないと思います。

また、記事の中で堀米選手の父・亮太さんも「積み重ねの結果」と言われています。

=====
僕は技術とは別に、泥臭い努力の部分をすごく重視して教えていた。
少し前の話でいうと、雄斗はアメリカでプロになろうと思ったけど、
上がっては潰され、上がっては潰される、そういう葛藤を繰り返していたが、
それでも諦めないでアメリカでプロになることができた。
今回の結果もそういう積み重ねの結果ではないかと思う。
=====

いたって冷静かつ的を射た言葉だと思います。

諦めないことの大切さ、泥臭い努力の積み重ねが結果を生むという、
極めてシンプルな答えなんですよね。

実は私は、中高生のときバスケットボール部に入っていました。

中学生の時、当時の監督に
「目を瞑ってでもフリースローが入るぐらい練習しなさい」と言われたことがあります。

しかし当時の私はその言葉の真意も分からず、努力不足で、
目を開けていても大抵外すレベルで終わりました(笑)。

今ではよく分かりますし、結局は、圧倒的な量がものを言うんだなと感じています。

もし私が監督の教えを守って徹底的にやりこみ、
目を瞑っていてもフリースローが入るぐらいのレベルになっていたら、
また違った道を歩んでいたかもしれません。

極端な話、生徒さんで「模試になると点がとれない」のであれば、
試験時間に合わせてタイムを計りながら、毎日模試の過去問を解けばいいのです。

こうして圧倒的回数をこなし、「日々の練習の延長に模試や本番がある」という意識になれば
もはや勝ったも同然だと思います。

あと、大切なのは「勝ち(結果)への強いこだわり」もあると思います。

勝負への貪欲さや勝ちへのこだわりが、練習の姿勢にも関わるでしょうし、
質にもつながると思います。

堀米選手にとっての「勝ちたい」は、
生徒さんの「第一志望に合格したい」と同じであると思いますが、
そこへの熱量が、いざという時の踏ん張りにもなりますし、
勉強を最優先事項とするぐらいの意気込みにもなるはずです。

国の代表になるようなアスリートのみなさんは、私のような凡人では想像できないレベルで、
日々鍛錬に臨んでおられると思います。

それこそ血を吐くぐらいのレベルで。

大学入試で言えば、東大・京大・阪大や医学部受験をする生徒さんも、
同じくらいの覚悟で勉強に接しているのではないでしょうか。

受かりたい一心で、勉強以外のことをすべて捨てて
1日24時間という平等に割り当てられた時間をフルに使っているのでしょう。

こうした内発的動機は、その言葉のとおり本人の内面から湧き上がってくるものです。
塾や学校の先生、親にいくら言われたところで情熱は湧いてきません。

しかし、私たちにもきっかけや気付きを与えることはできるはずです。

そのヒントが、トップアスリートたちの努力に隠されていると思いますし、
そうしたことを伝えるだけでも何かが変わるかもしれません。

いかがでしたか。

生徒さんにも選手たちが活躍する姿を目に焼き付け、
勝ちに対するこだわりを感じてほしいですし、
結果を出すための過程でどういう日常を過ごしているかに注目してほしいですね。

もうしばらく眠れない日々が続きそうですが、
オリンピックから色々なことを肌で感じたいと思います!

【今回のまとめ】
・基本的に、実力以上のものを本番で出すことはできない
・驚異的な結果は、日々の地道な積み重ねによるもの

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安多 秀司のアバター 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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