【Vol.839(2024.10.23)】授業以外で、自塾の強みを考える

今回は「自塾の強み」をテーマに、弊塾の事例を交えつつ考えてみたいと思います!

弊塾は1(講師):2(生徒さん)のオーソドックスな個別指導塾です。
周辺にもたくさんの個別指導塾がある中で、なんとか17年目を迎えることができています。

もちろんまだまだ改善の余地はあるでしょうが、17年もなんとか続けることができているのは、
お月謝の直接的な対価に当たる「授業」の指導レベルはもちろんのこと、
「授業以外」での取り組みがご評価いただけているのではと考えています。

おそらくみなさんの塾も、生徒さんや保護者さんとは
授業だけで結びついた関係ではないはずです。

付加価値をつけて顧客満足度を高めるなど、
魅力ある塾としての評判が広がっているからでしょう。

授業以外の取り組みに関してアピールできる強みがあれば、
期待値を上回って「こんなことまでやってくれる!」と満足度アップにつながるはずです。

他塾さんがやっている・やっていないと比べるのではなく、
「自塾はこの部分が(授業以外の)付加価値となっている」と考えてみてください。

どんなものがありましたか?

ちょっとしたことでもいいのです。
例えば、男女別のお手洗いがあるというだけでも1つの強みです。

同じように弊塾の強みや付加価値について改めて考えてみましたが、
パッと浮かんできたのはざっと下記の5つでした。

1.年間355日の教室開校
2.テスト前、土日勉強会が無料
3.英語教科書本文の音読・暗唱講座が無料
4.教室長のアンテナ感度の高さ
5.学生講師があらゆる面で圧倒的に優秀

それぞれ、過去の当メルマガでも何度かご紹介していますが、
改めてひとつずつ解説してみますね。

1.年間355日の教室開校

弊塾は土日も含め、年間355日ほど開校しています。

特に7月以降、3月の入試シーズン終了までは、元日以外はすべて開校です。

ただし、私が常駐しているわけではありません。

土・日は専任スタッフ(パート)が勤務しており、
教室の開け閉めや生徒さん対応などをしてくれています。

土・日開校ができると、数年で「あの塾はずっと開いている」「土日も開校している」という
地域の印象が定着して評判にもなります。

また、土日も自習室を使って勉強したいという意欲の高い生徒さんからの問い合わせも増え、
教室の雰囲気も非常に良くなるのでお互いにメリットが高いです。

土・日担当スタッフの人件費はもちろんかかりますが、
その何倍・何十倍とリターンがあるので、超絶おすすめです。

大手塾さんだと、労働時間の制約もあってほぼ毎日は開校できませんので、
それと比較しても魅力的に映ると思います。

2.テスト前、土日勉強会が無料

テスト前の土・日は2週に渡り、13:00〜19:00で無料勉強会を行なっています。
定期テストごとに6時間×4日=24時間の学習時間を取れる計算です。

やる気しだいで、自宅学習でも同じ学習時間を設定することはできるでしょうが、
集中度は圧倒的に教室のほうが高くなると思います。

自習中はスマホをカバンの中に入れることを徹底していますし、
「ついスマホを触ってしまう」という誘惑を強制的に遮断することができます。

周りの頑張る生徒たちから刺激をもらうこともできるでしょう。

また「50分自習+10分休憩」を6本繰り返し、メリハリをつけるようにもしています。

この取り組みが明確であれば、生徒さんのみならず保護者さんの満足度も高まります。

土・日の無料勉強会を経験してしまうと、
よほどのこと(言ったことを守らない・指導の質が低いなど)がない限り
こうした取り組みを行っていない他塾に転塾する気は起きにくいと思います。

3.英語教科書本文の音読・暗唱講座が無料

これも中学生対象の無料講座です。
※弊塾は今年度から高校生専門塾に転換していますが、
一部、高校生の生徒さんのきょうだいに当たる中学生もまだ在籍しています

これは週1回、1コマの時間を使って、英語の教科書本文の音読と暗唱をする講座です。

教科書本文の音声を聞き、それを正確に音読できるかを確認し、
それができれば、日本文のみ記載された紙を手元に置き、
何度も音声を聞いて暗誦できるまでぶつぶつ声を出しながら覚えてもらっています。

以前は、週1回の通常授業だけだと音読や暗唱の演習時間が取れず困っていたのですが、
「それなら本文の音読・暗唱を取る時間を別にして、講座として受講してもらおう」
という発想から生まれた講座です。

講座は無料で行っており、週1回コースの生徒さんでも、
本講座を受講すれば週2回通塾することになります。

保護者さんからすれば、実質週1回の月謝で2回通うことができる計算ですから、
かなりお得感があるはずです。

また、生徒さんとコミュニケーションを取る機会が2倍になり、
信頼関係の構築もしやすくなります。

先日開催した安河内哲也先生のセミナーででも、
音読の大切さをお話しされていて、私も取り組みに対する自信が確信に変わりました。

英語の音読や暗唱でなくても良いので、
生徒さんが誰でも受講できるような無料講座を1つ作っておくのは
かなり効果的ではないかと思います。

4.教室長のアンテナ感度の高さ

これは手前味噌かつ属人的な部分になるのですが、
弊塾の教室長は生徒さんに対するアンテナ感度がとても高いと思います。

1:2の授業の場合、どんなベテランの講師であっても、
構造上どうしても1:2のバランスが崩れるケースがあります。

生徒さんが同時に問題を解き終わったときや、
一人に対してどうしても詳しい解説を行わないといけないときなど、
片方が待ちぼうけになってしまうパターンです。

そんなとき教室長は、すっと生徒さんの横にいって、
講師が対応できるようになるまでフォローに入ります。

そのため教室長は夕方以降の時間帯は基本的にパソコンも触りませんし、
教室全体を俯瞰してくまなく見て、運営が円滑に進むように心がけています。

また、生徒さんの表情や言葉から何かを察知すれば、
すぐに生徒さんを面談室に呼び1on1を行なったり、
保護者さんへ「少し元気がなさそうですがどうかしましたか」と連絡したり、
すぐ行動に移す点も素晴らしいなと思います。

それでも「もっと早く気づけばよかった」や「あのとき声をかければよかった」と
後悔することもあるようです。

本当に生徒さんのことを考え、向き合っているんだなと尊敬しています。

5.学生講師があらゆる面で圧倒的に優秀

こちらも手前味噌ですが、弊塾の学生講師は極めて優秀です。

大阪大学の学生さんが多いので、学力はもちろん、
コミュニケーション能力や気遣い力、優しさなどを兼ね備えています。

正直なところ、私たちが研修をしたことで身についた部分は少ししかなく、
ほとんどは本人がもともと持っていた能力や知性です。

親御さんはじめ周りの人たちにも恵まれて育った環境が
素晴らしい人格を形成しているのでしょう。

もちろん、運よくそうした人材が採用できているわけではありません。
塾としても、応募の母数をとにかく増やして、良い人材だけ厳選できるようにしているのです。

弊塾ではいろいろな取り組みの結果、毎年40〜50件の講師応募があり、
その中からわずか2〜3名、一切の妥協をすることなく採用が行えています。

いかがでしたでしょうか。
これはあくまでも弊塾の強みを挙げたものになります。

あなたの教室では、これとはまた違う部分が
強みとなったり特徴になったりしているはずです。

厳しい言い方ですが、何も特徴がない塾であれば生き残れていないと思いますので、
今こうして頑張っておられるということは、あなたの塾にも何かしら必ず強みがあるはず。

15〜20分でいいので、ぜひ1度、
自塾の強みや提供できているサービスを書き出してみましょう。

意外とたくさんあったり、サービスと思っていなくても実は十分なサービスだったりする
ケースがたくさんあると思います。

可視化することで、強みが明確になり、それをさらに強めていくのか、
それとも他の強みを増やしていくのかなどを考えていくことができます。

あなたの塾の強みや特徴、ぜひ教えてください!

【今回のまとめ】
・自塾の強みを書き出すことで可視化され明確になる
・塾を長年運営できている=強みが必ず存在する

この情報をシェア
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

安多 秀司のアバター 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

目次