一般的に学習塾は「授業」を行い、その対価としてお月謝をいただいております。
授業料という項目としてお金をいただいている塾さんも多いですね。
いずれにせよ私たちのメイン「商品」は授業であり生徒さんに理解してもらえるように、
より質の高い授業を提供するのが義務だということです。
一方で、学習塾が「良い授業」を提供するのは当然として、
それ以外の部分に付加価値をつけておくことも大切ではないでしょうか。
それらをひっくるめて、月謝(授業料)だということです。
特に地域に根付いた個人塾の場合、
例えば「点数アップ」や「志望校合格」といった成果のみ話題にされる塾より、
「とことん面倒見てもらえる塾」と言っていただける塾のほうがいいと思います。
「この塾ってなんかいいよね」と言っていただけたり、
「あの塾、評判いいみたい」と話題にしていただけるようなイメージです。
そこで今回は、弊塾で行っている「授業以外の」サービスをご紹介します。
逆に「うちはこんなことやってるよ」というものがあれば、ぜひ教えてください!
ちなみに自塾の月謝は、一般的な学習塾と同じで、
「授業料(週1回や週2回)+教室運営費」となっています。
ここから算出する形で、無料で受講できるサービスを増やしています。
サービスごとの課金という形ではなく、定額制のサブスクモデルに近いかもしれません。
提供するサービスには、もちろんコンテンツの使用費や人件費がかかりますので、
それらをいただいた授業料や教室運営費で賄っています。
したがって、授業料単価は個別指導塾の中でも少し高めかもしれません。
実際には、こんな内容です。
けっこうもりだくさんですので、今回と次回の2回に分けてお届けしますね。
<今回お届けする内容>
(1)英文音読・暗唱&計算講座(中1〜3)
(2)専用自習机(中3、高3)
(3)専用iPad(中1〜3、高3)
(4)パンの提供(高3)
(5)英語暗記アプリ(中1〜3)
(6)土日祝&年360日開校
(1)英文音読・暗唱&計算講座(中1〜3)
毎週月曜日に行っている講座です。
一人1台配布しているiPadで英語の教科書本文の音声を聞き、
本文を音読・暗唱してもらうのですが、学校の授業がわかりやすくなったと好評です。
計算講座でもiPadのアプリを使用して、「2桁+2桁の計算20問を5セット」など、
「中学生がこんなことやるの!?」と思うような地味な練習をやり続けています。
意外と繰り上がりや筆算でつまずく生徒さんもるので、弱点を補強するのに役立っています。
毎週月曜日は通常授業を設定しておらず参加しやすいため、
参加率は95%となかなかの好評ぶりです。
(2)専用自習机(中3・高3)
高3(大学受験生)は進級前の3月から、中3(高校受験生)は夏休みから、
一人ひとりに専用自習机を提供し、1年間「マイデスク」として勉強してもらっています。
家ではなく、教室で勉強し続けるスタイルを強制的に作るためです。
教室の70%以上を自習スペースに充てている弊塾だからできる取り組みかもしれません。
専用の自習机があると、いちいち席を誘導する必要もありませんし、
渡したい書類も机の上に置いておくくだけで済むので、こちらの業務効率もアップします。
高3は完全に自分専用なので、参考書などの置き勉もOKです。
中3は平日の1日をお休みにしており、その際は中1・2生が自習に使うこともあるため、
置き便は不可としています。
(3)専用iPad(中1〜3、高3)
2年前のコロナ禍が始まった際、オンライン自習室やオンライン授業を行うために、
全生徒さんに1人1台のiPadを貸し出しました。
以降、それが基本となっていますが、あれから2年が経過する中で、
高1・2に関してはiPadの使用頻度が低いと判断し(そんなに勉強しないので・笑)、
現在は中1〜中3、高3を対象にしています。
高3は大学入試に向けて、スタサプや単語アプリ、グーグル先生を活用するなど、
上手に(有効的に)使っている生徒さんが多いですね。
中1〜中3に関しても、前述の「(1)英文音読・暗唱&計算講座」で音声を再生したり、
英単語記憶アプリを使ったりしています。
複数の生徒さんでデバイスを共用すると、
その都度アプリへのログインやログアウトが必要になり手間です。
そしてたいてい、生徒さんはIDとパスワードを忘れます(笑)。
しかし一人1台であればその心配もなく、
生徒さんも楽ですし、こちらのストレス軽減にもなっています。
(4)パンの提供(高3)
高3の夏休みからは、毎日(平日)の夕方に軽食用のパンを無料提供しています。
元生徒の保護者さんが営んでおられるパン屋さんから届けていただいており、
何かと融通も利かせてくださり助かっています。
毎日違ったパンを届けてくださるので、勉強・勉強の毎日を送る高3たちの
唯一の楽しみとなっているようです(卒業生たちが言ってました笑)。
弊塾の高3は、このおいしいパンを食べ続けて大学入試に臨み、
合格を手にするというのが弊塾の恒例文化として根付いている感じですね。
ちなみに、高3の生徒数より2〜3個多めに発注しているので、
長時間自習で頑張っている他学年の生徒さんや、
講師にプレゼント(じゃんけんの争奪戦)することもあります。
(5)英単語暗記アプリ(中1〜3)
アプリを使って英単語を覚えてもらっています。
利用料(1人550円/月)が必要なのですが、こちらは塾側で負担です。
本当は毎日やり続けることが最も効果的なのでしょうが、
弊塾では週1〜2回、授業後に20分間やってもらうという習慣をつけています。
学校の教科書本文の英単語を覚えてもらっているので、
「学校の授業が分かるようになった」「出てくる単語の意味を(すでに)知っていた」
という流れができ、非常に好循環だと感じています。
中3は平日週4日通塾しており、自習中にもこのアプリを使ってもらっているので、
英単語の定着具合も悪くないと思います。
いつもながらですが、映像授業やアプリは、
モノの良し悪し(品質)よりも使い方のほうが大事だなと痛感しますね。
(6)土日祝&年360日開校
これも気合がはいっている取り組みです。
大学受験を目指す高3生が多いこともあり、
極限まで教室を開校しようという思いで取り組んでいます。
また、土・日は事務スタッフに教室の開け閉めや常駐を頼んでいるので、
私が年間360日働いてるわけではありません(笑)。
もちろん、そのぶん事務スタッフの給与が発生しましが、
この人件費もいただいたお月謝のやりくりしています。
担当者さえ見つかれば、人件費がかかったとしても開校することをお薦めします。
できることの幅が広がり、顧客満足度も上がりますので、十二分に元はとれますよ!
いかがでしたでしょうか。
これらをひとつずつ有料とすると、参加率が下がったり、
事務などが煩雑になったりするため、完全に月謝に含める形にしています。
この形がベストかどうかは今後の検証も必要ですが、
相応の手応えもあるので、そこまで間違っていないはずだと思っています。
次回は、以下の内容でお届けしますのでお楽しみに!
<後編(次回)>
(1)土日無料勉強会(中1〜3、高1〜3)
(2)強制自習(中3、高3)
(3)英単語&英熟語&古文単語テスト(高3)
(4)理科先取り講座(中3)
(5)入退室管理(全学年)
(6)教室運営アプリ(全学年)
(7)ノート&単語帳の無料配布(全学年)
【今回のまとめ】
・授業以外のサービスを充実するのも大切
・それらをすべて含めて「月謝」というサブスク発想