【Vol.685(2023.04.26)】年間360日開校の「メリット&デメリット」

弊塾が完全休校になっている(自習室も利用できない)日は、年間5〜7日ほどです。
言い換えれば、ほぼ開いているということです(笑)。

今回はほぼ教室を開けることによるメリットやデメリットをお伝えしたいと思います。
貴塾の参考になれば幸いです。

なお前提として、弊塾では土・日も自習室などを開放していますが、
この際の教室管理はほとんど事務スタッフさんが担当しています。

私が休みなく出勤しているわけではありません。

さて、今年度に弊塾が完全休校としているのは、下記の6日間です。

・3月11日〜13日の3日間
・5月1日〜2日の2日間
・1月1日

今年度はうるう年ということもあり、年間360日の開校となりますが、
この形はもう6〜7年ぐらい前から行っており、「ずっと開校している個別指導塾」として、
少しずつ地域のみなさんに広まっていけばいいなと思っています。

まず、こうして開校しつづけることのメリットは、主に5つあると考えます。

 

1.生徒さんが毎日通える(特に高3生)

教室が毎日開いていれば、当然ながら生徒さんも毎日通えます。

貴塾でも「家で勉強できないから塾で勉強したい」という生徒さんは多いと思いますが、
せっかく勉強する気になっているのに、教室が休みという状況をなくすことが可能です。

特に大学入試を控えた高3生にはかなり大きなメリットでしょう。

中3生(高校受験生)も、2学期あたりから
土・日に自らの意思で自習に来る生徒さんも増え始めますので、
「常に開いている」という状態を作っておくのはいいことづくめなのです。

ちなみに以前は、弊塾も日曜日は完全にお休みにしていました。

しかし、高校生が増え、しかも高3生に
「日曜は自習室使えないんですか……」と寂しそうに言われたのがきっかけで、
土・日をフルオープンする環境にしたのです。

  

2.保護者さんからの評判が良い

普通に考えたらそうですよね。

生徒さん本人の意思はともかくとして、定期テストや受験が迫っているのであれば、
親としては土・日も自習に行ってもらいたいでしょう。

しかし、図書館や公民館を使って自習する場合、
本当に勉強しているか怪しいと考える保護者さんも多いです。

私自身、図書館や公民館では、つい友達と喋ってしまい、勉強にならないタイプでした(笑)。

そういう意味でも、安心なのでしょうね。

 

3.高等部の強みになる

1年中ほとんど教室が開いていると、高等部の強みになります。

私は、大学入試を目指す高校生が求めるものとして、
「自習室の充実」は一、二を争うほど重要な要素だと考えています。

教室が休みの日が多くなると、生徒さんは「今度の日曜は塾が休みだから、図書館に行こう」
と考えなければなりませんし、そのぶん無駄なパワーを使います。

また、いつも(自習室)と環境が変われば学習効率も下がるケースもあるでしょう。

しかし、「土・日はいつも塾が開いている」「夏休みはずっと10時から開校している」
と決まっていれば、生徒さんもスケジュール策定に余計な意識を使わず、
勉強にエネルギーを注げます。

「学校の帰りには必ず塾に寄り、土日祝は塾で自習」というルーチンを
徹底している生徒さんも少なくありません。

 

4.周辺の他塾さんと差別化になりやすい

仮に私が他塾さんの立場であれば、
隣の塾が毎日開いていたらそれはまあプレッシャーです(笑)。

大学受験専門や予備校なら毎日開校も当たり前かもしれませんが、
一般的な学習塾や個人塾だと珍しいと思います。

やはり、きちんと勉強したい人にとっては、ずっと開いている塾は魅力的なはずです。

まったくの余談ですが、
私は周辺の塾さんのシャッターが閉まっている時に自塾だけが開校していたら
なぜか「勝った!」と感じてしまい優越感に浸れます。

何に勝ったか知りませんが(笑)。

 

5.地域の評判になる

上述した差別化という視点も含め、
「あの塾はずっと開校している」「年末は31日まで、年始は2日からやっている」
などと、徐々に評判になっていきます。

実際に、新規のお問合せの際にも
「ずっと自習室が開いていると聞いて」といったお声をいただくようになりました。

基本的に、ずっと開校していることでマイナスな評判が広がることは考えられません。

ただし、「自習室がうるさい」とか
「教室は開いているが、管理者がおらず生徒さんだけ」といった状態であれば別です。

自分の子どもが安心・安全に通塾できることを保護者さんも望んでおられます。

せっかく開校するのですから、ただ単に開けておけばいいというのではなく、
質の高い開校状態を作っておくことも大切ではないでしょうか。

一方でデメリットも述べたいのですが、正直あまりないのです(笑)。

強いて言えばこんな感じでしょうか。

 

1.電気代がかかる

それでも増えるのは月1万円ほどです。
毎日使える便利さを考えたら、安いものではないでしょうか。

 

2.人件費がかかりそう

人件費そのものが発生するのは事実ですが、これも、意外と負担になりません。

授業ではなく教室の管理が主な仕事ですから、
その時間に色々な事務仕事もお願いできるので、一石二鳥どころか三鳥・四鳥にもなります。

あえてデメリットとして挙げましたが、むしろメリットだと思います。

 

3.社員がいない時間帯が増える

開校日数が増えることで、私を含め社員がいない(休んでいる)日も必然的に増えます。

その場合は事務スタッフに生徒さんの入退室や電話対応などをお願いするわけですが、
「常に自分が管理しないと不安だ」という人には落ち着かないかもしれませんね。

弊塾では、私や教室長宛の電話は、翌日にこちらから折り返し連絡する流れですが、
即時対応できないのはデメリットかもしれません。

いかがでしたか?

苦し紛れでデメリットも挙げてみましたが、
正直、個人的にはもはやメリットしかないと思います。

もちろん教室の方針や人員のやりくりの問題、そして自分自身の体力を考え、
年中開校するのは難しいケースもあると思います。

しかし、自分一人でやろうと考えずに、事務スタッフさんを雇ったり、
今いるスタッフさんに手伝ってもらったりすれば、開校日を増やすことは可能です。

また「生徒さんが来るかわからないのに、日曜に教室を開けるのはなあ……」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
開けない限り生徒さんは絶対に来ないというのもまた真実です。

地道に声掛けなどを重ね、この壁を乗り越えた先に、
「ほぼフル開校」という仕組み作りが完成するのです。

特に、高校生がたくさんいる塾さんやこれから高等部を強化していこうという塾さんは、
ぜひ教室の開校日を極限まで増やす工夫をしてみてください。

その創意工夫が評判となり、問い合わせが増えるきっかけになるはずですよ!

【今回のまとめ】
・毎日開校はメリットばかり
・いろんな人の力を借りて開校日数を増やす

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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