【Vol.725(2023.09.13)】現金が手元にあれば

今回のテーマは「現金」。

生々しいテーマで恐縮ですが、やはりお金に関することはとても大切です。

すでに経営者でいらっしゃる方はもちろん、
将来は独立して塾を立ち上げたい社員さんにも参考になる内容かと思いますので、
ぜひお付き合いくださいませ。

さて、塾長や塾オーナーは、基本的には教室運営に加え、経営も行っています。

トップの立場にいるわけですから、スタッフの雇用を守る必要もありますし、
絶対に教室を潰すわけにはいきません。

私もそうですが、毎月の売上(主に授業料)といった収入に加え、
出ていくお金(固定費・変動費など)の管理などのやりくりにいつも必死です。

収入より支出のほうが多い月は、当たり前ですが現金残高が減っていきます。
手元の現金が減っていくのは、何回経験しても慣れるものではありません。

逆に言えば、現金を多く持っていれば心に余裕が生まれます。

ですから、普段からしっかり現金を手元に残す経営はもちろん、
手元にない場合は銀行や政策金融公庫から借入をするなどして、
現金を手元に置いておくことが大切かと考えます。

ただし、消費者金融は利息が高いのでダメですよ!

もちろん、借金などせずとも相応の現金が手元にあるのなら、
無理に借り入れをする必要はありません。
(それでも借りられるだけ借りておくのも策ではありますが)。

しかし、やはり急な支払いやリスクヘッジとして、いざという時のお守りとして、
「良い借金」をし、現金を手元に置いておくのは効果的な経営戦略だと思います。

ちなみにあなた(の教室)は、今いくらの現金をお持ちでしょうか。

一概には言えませんが、「現金100万円、銀行からの借入なし」より、
「現金1100万円、銀行からの借入1000万円」のほうが、
心に余裕を持った運営ができると思いますよ。

では実際に、どれぐらいの現金を手元に置いておけば良いものでしょうか。

私は「毎月の支払額×3~6ヶ月」分が目安かなと感じています。

仮に毎月の支払いが120万円であれば、
少なくても360万円は手元に現金を置いておきたいところです。

実際にご自身の教室の現状を確認してみてください。
支払額の何ヶ月分の現金があるでしょうか?

例えば3ヶ月分現金があれば、
コロナ禍のような予想外の問題が起きたとしても、最悪3ヶ月は持ちます。

その3ヶ月の中で、いろいろな施策を打ったり、
新しいものを作り出したりできる猶予が生まれるでしょう。

6か月分支払える現金があれば、半年間の猶予が生まれますので、
立て直せる可能性はさらに高まるはずです。

また、現金不足に陥り、お金のことばかり考えるようになると、
目の前の生徒さんのことを考える余裕がなくなります。

もし資金がショートしそうな状況に陥った場合、
「(不要な)講習会を多く提案しよう」「追加指導を提案しよう」など、
私欲に走った提案を行ってしまいかねません。

もちろん、道理の通らない提案ですから、
保護者さんもそんな提案に納得するはずがありません。

むしろコマ数が減り売上は減少する、負のスパイラルに陥ってしまうでしょう。

「自分は大丈夫、そんなことはしない!」と思われるかもしれませんが、
お金がないことに意識を支配されてしまうと、冷静な判断力を失い、
やってはいけないことに手を出してしまうのが人間です。

極端な例ですが、空き巣や強盗に手を染めてしまう人も、
それが悪いことだと分かっていないのではなく、悪いことだと知りながらも、
冷静でないからこそそのような判断をしてしまうのだと思います。

だからこそ、やはり現金があるという余裕は大切なのです。

また、現金が手元にあることで、いろいろなことにチャレンジする意欲や実行力が高まります。

逆に現金がなければ、チャレンジしようにも動けない状態が続き、
ジリ貧となっていくケースが多いです。

気をつけないといけないのは、現金がなく経営が厳しくなった状態でお金を借りようとしても、
貸してもらえない、あるいは金利が高くなるケースがあることでしょう。

こうなると、かなり苦しいです。

業績が順調で、黒字経営のうちに、良い条件で借りておくことも意識してください。

私も現在、しっかりと借入を行っていますし、おかげで心に余裕を持ち、
新しいことにも挑戦しやすくなっていると感じます。

借りたお金に働いてもらって、借りた以上のお金を稼ぐことができれば一石二鳥です。

自塾の経営状況・現金状況を把握してみた上で、
気持ちに余裕を持った教室運営ができる体制を作ってみてはいかがでしょうか。

一方で、無借金経営をされている塾長さんもたくさん知っていますし、
本当にすごいなと思います。

それで余裕をもって回せているなら問題ありません。

今回、お金に関してお伝えしたかったのは、
お金にコントロールされてしんどい思いをされている塾長さんを何人か見てきたからです。

よく「お金がないから○○できない」といった話をされていました。

資金繰りに翻弄されると、本来すべき教室業務どころではなく、
「どこでお金を作るか」ばかり考えるようになります。

そして、そういう状況に陥ると、
決まって生徒さんや保護者さんから搾取する(しかない)運営になり、
結局は顧客が離れていくという残念な結末が待っています。

もともとご本人は悪い人ではないのに、
こうなると不思議と人相も変わってしまうんですよね……

手元に現金さえあればこんなことにはならなかったはずなのに、本当に悲しいことです。

無謀な借金をすすめるつもりはまったくありませんが、
良い借金をするのはアリだと考えます。

こんな感じで書いている私も、まだまだお金との付き合い方を勉強中です。

お金にコントロールされないよう、お金と日々向き合って戦っている最中です。

一度、自塾の現金の保有状況などを確認するきっかけになれば幸いです!

【今回のまとめ】
・ 現金が手元にあると気持ちに余裕が出る
・お金にコントロールされないように注意!

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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