【Vol.608(2022.07.29)】デジタル時代だからこそ大切なアナログ3選

みなさんの教室でも、さまざまな部分でデジタル化がどんどん進んでいると思います。
アナログで行っていたことをデジタル化して、業務効率的にというのは当然の話です。

思えば弊塾でも、開業した15年前に比べてデジタルに頼る比率が高まりました。

授業だけでも映像コンテンツが豊富になりましたし(豊富すぎてむしろ選定が大変・笑)、
教室運営面では「Comiru(コミル)」を導入してどんどん便利になっています。

これからの時代を考えると、おそらくさらにデジタル化は加速し、
ますます便利になっていくのはほぼ間違いないでしょう。

しかし、そんな時代だからこそ、あえてアナログさを大切にしたい部分もあります。
非効率的だと分かっていても大事にしたいものがある、ということですね。

今回は、私が大切にしている「アナログ」をお伝えしてみたいと思います。

(1) 残暑見舞い・年賀状
(2) バースデーカード
(3) 給与明細へ手書きのメッセージ

の3つです。

(1) 残暑見舞い・年賀状

弊塾を開校してから(もっと言えば前職・前々職のときから)ずっと、
生徒さんに手書きのメッセージ付きの残暑見舞いと年賀状を送っています。

メッセージは、私や社員だけでなく担当講師にも書いてもらうので、
もはや寄せ書き状態です(笑)。

やはり、手書きのメッセージがついたハガキは、生徒さんも嬉しいのではないでしょうか。

時代の流れもあり、社会全体では残暑(暑中)見舞いや年賀状のやりとりも減ってきました。

中高生の中には「ハガキでの年賀状を出したことがない」という世代も現れてきています。

すべてLINEで完結というやつですね。

だからこそ、愛が溢れるメッセージ付きのハガキは、
生徒さんにとっても新鮮だし、喜んでもらえると思って続けています。

LINEならスタンプ一つですむかもしれませんし、それこそ効率的ですが、
自分に対して手間暇をかけてくれたことが人は嬉しいのです。

一方通行のラブレターかもしれませんが、弊塾では完全に風物詩になっていますね。

したがって、せっかく暑中見舞いや年賀状を送るのであれば、
形式的に出さないようにすることが大事だと思います。

表面はシールラベル、裏面は単に形式的な印刷物のみ、なんて寂しいですからね。

ときには「ほぼ広告」みたいなものも見かけますが、
できれば広告は広告でやったほうがいいと思います。

自分がもらって「嬉しい!」と思える仕様にするのがポイントです。

・宛名は手書き
・裏面に社員と担当講師の手書きコメントを添える

を徹底するようにしてください。

なお、字に自信のない方は、達筆な講師に事務給を出して
宛名などを書いてもらうと良いですが、
メッセージ部分はあくまで担当者本人の直筆を大事にしましょう。

大切な生徒さんへのメッセージ書きですから、講師たちも前向きに手伝ってくれますよ。

ただ、彼らの善意に頼るのではなく、事務給は必ず支給するようにしてください。

みんながハッピーになれる形にするのがオーナーや教室長の役割ですよ!

みんながコメントを書き終わったら、誤字脱字チェックは社員がしっかり行うことと、
当然ながら、身内にご不幸があった生徒さんには年賀状を出さないことは注意してください。

(2) バースデーカード

個別指導塾である以上、「自分を見てくれている」という承認欲求を
いかにしっかりと満たしてあげられるかが大事です。

そのためには、誕生日のフォローは非常に身近で欠かせないものだと言えるでしょう。

弊塾では、誕生日前後に通塾する生徒さんへ、
担当講師からの直筆バーステーカードを渡しています。

誕生日を覚えていてくれて、祝ってもらえるのは掛け値なしで嬉しいものですし、
しかも誕生日当日に通塾していた場合は「誕生日なのにエライ」と褒め称えられます。

これも年賀状などと同様、みんなからコメントを添えた寄せ書きの状態です。

バースデーカードに抵抗がある方でも、せめて生徒さんの誕生日を忘れないために、
全員の誕生日を卓上カレンダーに書いて把握しておきましょう。

大人になればともかく(いや、大人でも?)、
誕生日に誰からも気付かれず、祝っても構ってももらえないなんて
年頃の中高生にとっては切ないはずです。

当日でなくても構いませんので、前後で「おめでとう」を伝えるだけでも
「ちゃんとあなたのことを見ているよ」というメッセージになります。

データとプログラミングに基づいて、
AIに「オタンジョウビオメデトウ」と言われるのでは雲泥の差ですよ。

(3) 給与明細へ手書きのメッセージ

これは、当メルマガでも何度もご紹介している
私の尊敬する経営者のひとり、株式会社ZESTの林大輔代表が、
明光義塾オーナー時代になさっていたことを、マネさせていただきました。

林代表は、100人を超える学生講師の給与明細に
一人の例外もなく手書きのメッセージを毎月書かれていたそうです。

弊塾では私たちなりに少しアレンジし、
私と教室長二人からの手書きメッセージを添えるようにしました。

取り組みを始めてもう6年になるでしょうか。

一人ひとりの顔を思い浮かべながら、
働いてもらっていることに感謝しつつ心を込めて綴っています。

以前、卒業した講師が「給与明細、すべて残しています」と
言ってくれたこともあり、すごく嬉しかったです。

いかがでしたか?

最先端の塾さんからすると「え、なに?昭和?」と思われるかもしれません。

でも、そこは昭和でいいんです。
デジタル時代の今だからこそ、アナログの良さを活かし続けたいと思います。

オンラインやデジタル教材で、どこからでも誰でも受講ができる時代に、
あえて塾という「ハコ」に通う意味って、こういうところだと信じています。

みなさんもアナログな部分で大切にされていることってありますか?
またよかったら教えてください!

【今回のまとめ】
・今の時代だからこそ、アナログが映える
・アナログの良さを活かして継承する

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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