【Vol.678(2023.03.31)】自転車通塾時のヘルメット、どうする?

道路交通法の改正により、この4月から自転車に乗るときの
ヘルメット着用が「努力義務」になります。

「努力義務」とは、強制や罰則はないけれど、法令において
「○○するよう努めなければならない」とされる義務のことです。

これまで、ヘルメット着用の努力義務は13才未満の子どものみが対象でした。
しかし、今回の改正によりこれがすべての人に適用されることとなったのです。

ここで、学校や家庭で問題になっているのが高校生への対応です。

地域にもよりますが、高校生にとって自転車は、なくてはならない移動手段でしょう。
通学に、買い物に、ちょっとしたお出かけに、そして通塾にも。

ところが調査によると、自転車に乗るときにヘルメットを着用する高校生は
わずか12.0%でした(中学生は39.2%)。

着用しない理由を尋ねたところ
「校則で定められていないから(47・3%)」
「友人など身近な人が着用していないから(27・3%)」などが上位を占めた一方で、
「かっこわるいから」という回答も21.8%にのぼったようです。

これをふまえ、通塾時の事故などを防ぐ意味で、
私たち塾も何らかの対応が必要になってきそうです。

今後は学校でもヘルメット着用が指導されることになるでしょうが、
学校に行くときはヘルメットが必要で、塾に行くときは必要ないというのもおかしいですしね。

確かに、あくまで努力義務なので塾で強制することは難しいかもしれません。

しかし、推奨ぐらいはしておいたほうが良いように思います。

もちろん、子どもたちを守るというのが第一義ではありますが、
努力義務として課せられていることを、まがりなりにも教育機関を名乗る塾が
まったく無視しているのは、地域の目から見ても良くないかもしれません。

特に気を付けたいのは、今回の改正によってヘルメット着用が努力義務になったことを
「知らなかった」と答えた保護者が79.0%もいたことです。

実質上、ほとんど知られていない状況です。

この状況で生徒さんにヘルメット着用を推奨しても、
保護者さんの理解が得られない可能性はあります。

ヘルメットも、モノによっては安くはないですしね……

また、上記のアンケートにも見られるように、
生徒さんたちはヘルメットを「かっこわるい」と感じています。

おしゃれに多感な年ごろですし仕方ないですね。

最近は、髪型が崩れないヘルメットもリリースされているようで、
もし勧めるならそういう商品も一考かもしれません。

<ティーンがかぶりたくなるヘルメット Dolphin)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2110/02/news025.html

調べてみたところ、通塾時のヘルメット着用を義務化している塾さんもあるようでした。
反射板の設置を推奨している塾さんもあるようです。

塾としての判断は別れるところでしょうが、
少なくとも「ヘルメットを着用しなくてよい」とは言えないわけで、
ましてや、私たちも努力義務化を「知らなかった」では済まされません。

今回の改正適用は明日(4/1)から。

早めに何らかの対策や方針を立てておきましょう!

これを機に、通塾時の安全について全体的なチェックや見直しをしてもいいかもしれません。

【今回のまとめ】
・自転車のヘルメット着用について、方針を決めておきましょう
・通塾時の安全対策、いまいちど見直しを

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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