【Vol.691(2023..5.17)】テスト前の土・日勉強会の参加率を上げるポイント

先日、弊社有料会員さまから
「テスト前の日曜9:00~21:00で教室を開校しているが、参加率が低くて悩んでいる」
とご相談を受けました。

確かにせっかく開けるのなら、たくさんの生徒さんに来てもらいたいのは当然です。
経験則ながら、十中八九、自宅や公民館で勉強するよりも教室のほうが捗りますし。

参加率を上げるための弊塾での取り組みや必要な資料をお渡ししました。

さすがに有料会員さまとまったく同じものをというわけにはいかず申し訳ありませんが、
メルマガ読者のみなさんにも少しだけ情報のおすそ分けができれば。

貴塾でのヒントになれば幸いです!

まず大前提として、弊塾でのテスト前無料勉強会の流れをお伝えしておきます。

●中学生:定期テスト前の土・日
●高校生:定期テスト前の土・日および前週の前の土・日

今回は中学生にフォーカスしてお伝えしていきますね。

中学生の土・日無料勉強会の参加率を上げる方法はシンプルです。
それは「必修」にすること!

「そんなん分かってとるわ!」と石を投げられそうな勢いですが、
必修にするのって意外と難しく、コツがあるんですよ。

ちなみに、弊塾での参加率は95%です。

100%でないのは、定期テストで普段から430点(500点満点)以上取っていて、
テスト前でも自宅学習が確立できている生徒さんたちです。

こういったケースのみ(定期テスト420点以上が目安)、参加を免除しています。

ただ弊塾も開校してから数年間は、土・日の無料勉強会は自由参加にしていました。
参加率は50〜70%ぐらいだったでしょうか。

確かに任意であれば、本人が「参加したくない」とつっぱねればそれが通りますし、
私が生徒さんの立場であれば、なんやかんや理由をつけて参加しません(笑)。

ただ、やはり土・日無料勉強会に参加しない生徒さんは、
成績が上がりにくいという傾向は出ていました。

勉強の絶対量が確保できないわけですから、成績がアップしにくいのは当然かと思います。

そこで教室長と相談し、部活・習い事・通院を除いて勉強会参加を必修化したのです。

現在は、新規面談の時点で
「勉強会参加は必須であり、それが入塾条件です」とお伝えしていますので、
塾内ではそれが当然であるという雰囲気ができています。

これを聞いて「よし、じゃあうちも必修にしよう!」と考えの先生方もおられるでしょうが、
その場合は、今からの1年ほどがとても大切になってきます。

自由参加だったものを必修にするなど、
慣例を変えて新しい取り組みが定着するまでの過渡期には、
何かと問題が起こりやすいからです。

基本的に、テスト前でも勉強したくない中学生は多いはずです。
成績が芳しくない生徒さんほど、その傾向があるはずです。

そこで大事なのは、保護者さんを巻き込むことかなと思います。

ほとんどの保護者さんは、お金を払って塾に通わせている以上、
テスト前の土・日はしっかり勉強させたいはずです。

それを教室で面倒見ますよというわけですから、「ぜひぜひ!」となるのが普通でしょう。

保護者さんはこちら側(塾)の味方であるという認識で、包囲網を張るように
生徒さんの中に「テスト前の土日に教室で勉強するのが当然」という認識を
作っていくことがポイントです。

それを1年計画で進めていき、1年後には参加率が100%近くになるのが理想的ですね。

もちろん新規で入会される生徒さんや保護者さんには、入塾の段階で
「私たちも成績を上げる責務がありますので、テスト前の土日勉強会は必須となります。
それが入塾条件です」と必ず伝えるようにしてください。

そうすれば、どんどん参加率が上がっていきます。

一方で、しっかり対応していかないといけないのが、すでに通塾中の生徒さんです。

まずは、生徒さんと保護者さんに
「テスト前、土・日無料勉強会のお知らせ」を文書にして渡しましょう。

Comiru(コミル)などの教室運営システムを導入されている場合は、
システムでも配信するのがおすすめです。

内容は、ざっとこんな感じですかね。

・次回から土・日無料勉強会の参加を「必修」とする
・勉強時間をしっかり確保できる
・生徒さんに成績をアップしてもらいたい
・みんなが勉強している環境のほうが集中力が高まる

一方的に「必修」という内容で送るのではなく、
なぜ必修にするのかという理由をきちんと説明することが大切です。

「確かにそうね」と納得してもらうことがポイントですね。

お知らせ配布後は、次の定期テスト時から参加を促すように、
生徒さんに声かけを続けてください。

そうするだけで、参加率は前回よりアップするはずです。

ただ、今までの自由参加スタイルに慣れている生徒さんたちの中には、
それでも参加しない子や、参加を渋る子もいるはずです。

それは仕方ありません。
そもそもこちらが勝手にルールを変えたのですから。

「必修なのになぜ参加しないんだ!」と怒るのは、お門違いですからお気をつけください。

参加しなかった(したがらない)生徒さんへのアプローチにもコツがあります。

テスト後に「今回から参加した生徒さんは成績アップした」と常に伝えることです。
そうすることで効果の刷り込みができ、次第に意識も変わってくるでしょう。

保護者さんとの定期面談時にも、勉強会参加で成績がアップする旨を伝え、参加を促します。

それでも保護者さんが勉強会必修化に対して否定的な場合、
そのこと自体よりも、そもそもあなたと(塾)の関係性に問題がある可能性が高いです。

これらを1年間やりつづければ、感覚値ながら参加率は80%以上になると思います。

新規生は全員必須、現生徒さんも少しずつ参加率をアップさせていくという
両輪の取り組みですね。

参加率が80%を超え出すと、教室全体として参加するのが当然という空気感になりますので、
あとは自然と100%に近づくはずです。

最後に大切なことをお伝えします。

それは、例外を作らないことです。
「必修」と決めたのであれば、「必修」にしないといけないんです。

イレギュラー対応を多発すると参加率は下がりますし、
こちらもが強く言えなくなり状況を生み出します。

弊塾の場合は、シンプルに「参加しない場合は、退塾となります」とお伝えしていますし、
実際に退塾してもらいます。

それくらいの覚悟を持って徹底すべきです。
それが参加率向上のカギではないでしょうか。

まあ結局のところ、定期テスト前の土・日に教室にきて、
たくさん勉強するのが成績アップの絶対的な近道なわけです。

ですから、ちゃんと来てもらう形を作ることが大切ですし、
それが内部充実にも紹介にもつながっていくと思います。

いかがでしたでしょうか。

土日勉強会だけでなく、参加必須としたいイベントはたくさんあると思います。
どのイベントでも応用することができると思いますので、ぜひ活用してみてください!

【今回のまとめ】
・定期テスト前の土・日は、塾で勉強するのが当然の空気を作る
・イレギュラーや例外を多発しない。必修にするのであれば、絶対に必修!

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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