【Vol.778(2024.03.20)】個人塾は「人検索」で決まる

どの塾さんも、年が明けてからの1〜3月は、
新年度生の募集に力を注いでおられる時期かと思います。

自宅や教室のポストに入っている地域誌(リビング)を見ると、
大手塾さんたちは「無料合戦」の嵐。

春期講習はもちろん、4・5月も無料にしているところもあります。

資金が豊富な大手さんの戦略としては正しいのかもしれませんが、
もはや常軌を逸しているとすら感じますね……

しかし、個人塾が同じ土俵で勝負すると資本力ではまず勝てませんので、
絶対に無料合戦に乗っかってはいけません。

みなさんもご存知の通り、これから少子化はさらに加速していきます。

そんな中で生徒さんや保護者さんが塾を選ぶ際、
消費者心理としても、まずは「費用」「実績」「知名度」を中心に考えるのが普通でしょう。

しかし、これらのポイントはすべて大手さんに有利な項目ばかりです。

では、個人塾はもう大手さんとは勝負できないのかと言えば、私はまったくそうは思いません。

個人塾という「人」の強みを活かすことで、
大手さんには真似できない仕組みを作ることが可能だからです。

人(=塾長)の強みを活かした、「人検索」ですね。

塾の場合、大手という安心感や実績、無料などに魅かれていく人もいる一方で、
個人塾も「あの塾長がいるから」「知り合いが良いと言っているから」という理由で
選ばれるケースも少なくありません。

弊塾でも先週、塾生の面談をした際に、
「親戚の子が入塾を考えているのですが、まだ(枠は)大丈夫ですか?」と、
とてもありがたいご相談をしてくださいました。

また、国立大学に合格した生徒さんと保護者さんがご挨拶に来てくださり、
「今度は下の子をお願いします」とも言っていただけました。

このように、「この先生(塾長・教室長)に兄がお世話になったから、下の子も」とか、
「親戚にも紹介しよう」といった流れが生まれるのです。

また、通塾している(た)人から
「あそこの塾の先生、いいよ」と紹介してもらえるパターンもあります。

つまり、単なる知名度やブランドイメージに頼りきりにならずとも、
個人レベルでのつながりを積み重ねることで、
個人塾でも大手さんと同等(かそれ以上)の規模で運営することは可能なのです。

山のようにある塾の中から選ぶ場合、
結局「口コミ」や「紹介」の力が強いと思うのは私だけでしょうか。

大手さんの資金力やブランド力に対抗する手段が持てないのだとすると、
町の小さな繁盛店(飲食店)も、地域密着の小さな工務店もすべて淘汰され、
町の風景は、チェーン店や大手ハウスメーカーの家ばかり立ち並ぶものになってしまいます。

でも、実際にはそんなことにはなっていませんよね?
塾もそれと同じだと思うのです。

したがってやはり大切なことは、今いる生徒さんやその保護者さんと全力で向き合い、
「この塾に通って良かった」と心底思ってもらうことです。

それは、結果を出すことは当然ですし、
「思っていた以上にめちゃ良かった」と顧客感動してもらえるような取り組みが大切でしょう。

私自身、人に何かを紹介するときは相当良いものでなければ薦めしません。
変なところを紹介して、恨みを買ったり信用を失ったりするのなんてイヤですから。

だからこそ、紹介していただけることのありがたさは痛感していますし、
これから(今でも)の時代に押さえておく必要があるのは、
結局「信用」だったり「ファン」だと感じているのですます。

信用は日々の積み重ねで成り立つものですし、
人に感動を与える存在であることでファンが生まれます。

しかし、逆のパターンもあり得ますよ。

個人塾の塾長が、生徒さんや保護者さんからの信頼を得られなければ、
もはや勝負できる手はなくなってしまうとさえ言えます。

人が「大手塾ではなく個人塾を選ぶ」には、それに見合う「強い何か」が求められます。

その「何か」とは塾によって色々あると思いますし、
とことん尖った存在として目立つことができるはずです。

個人塾を経営されている方の多くは、大手塾や中小塾で勤務したのち、
自分の理想を実現したくて独立されたパターンだと思います。

その「理想」こそが、貴塾の個性になるのです。

現在も、塾長が前面に出て個性(特長)をアピールしておられると思いますが、
今以上に尖った仕組みを作っていくことが、3年後・5年後に繋がっていくと思います。

会社勤めのときには「この会議、なんて無駄な時間なんだろう」とか、
「自分が経営者なら、この時間を○○に使うのに」などと思われていたはずです。

あのときの強い気持ちを思い出してください。

「現状維持は衰退」という言葉は、今の世の中にはぴったりで、
同じことを続けているだけでは、ジリ貧が目に見えています。

今まで以上に塾長自身が磨きをかけ、顧客感動やサービスの向上を努めることで、
紹介や兄弟の問い合わせ数が増えていくはずです。

あとは「退塾をいかにゼロにするか」もポイントでしょう。

「生徒がやめない」→「生徒数が減らない」→「紹介・兄弟が増え、生徒数増」という
好スパイラルになります。

もちろん、内部充実が何よりも大切ではありますが、
それでも最低限、外部に向けた告知や宣伝は行うことも大切です。

それなりに個性を発揮して地域で一定の評価が得られていると、
「自塾はけっこう有名」と勘違いしてしまうことがありますが、その考えは非常に危険です。

自塾はまったく知られていないという前提で、
並行して広報活動を行うことを忘れないでください。

内部もしっかり固めつつ、大手さんと同じ土俵の勝負をしない宣伝で
自塾を知っていただくことが大切ではないでしょうか。

せっかく個人塾をやっている訳ですから、トコトン尖って、
記憶にも記録にも残る塾にしてみませんか?

個人塾はそこにいる塾長や教室長の魅力が資本だと言っても過言ではありません。

大手さんのように異動もなく、地域に根付いた教育を提供できることが
私たちの存在意義でもあると思っています。

私も常にアップデートを続け、魅力感じる教室にしていきます!
一緒に頑張りましょうー!

【今回のまとめ】
・個人塾は「人検索」の時代
・「○○塾長のいる塾」と思い浮かべてもらえる存在に

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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