【Vol.1024(2026.07.15)】就業規則や雇用契約書の作成・見直しで、労務トラブルを軽減

最近、有料会員様や知人塾長さんから、労務関連のトラブルをよく耳にします。

本当に悩まれながら、解決すべく対応されていますが、
お聞きする限り「まじか」と言いたくなるような内容で、とても大変そうです。

あまりに困っておられたので、弊社の顧問社労士さんを紹介させてもらいました。

ちなみに弊社の社労士さんは、経営者側に立ってくださり、
労務トラブルを専門とするスペシャリストでめちゃくちゃ頼りがいのある方なのです。

今回トラブルに見舞われた先生方は、普段から労務管理もきちんとしておられ、
就業規則や雇用契約書ももちろんしっかりしたものを作っておられます。

それでもお互い人間ですから、感情も絡んでややこしい方向に進むこともあるようです。

人間的にもとても魅力的で素敵な先生ばかりですが、
そんな先生方でさえ「あのとき、こうしておけばよかった」と後悔されていることもある様子。

ただ、彼らのすごいところは、しっかり反省して次に生かせる経営者であることです。
もちろん損害はありましたが、もう前を向いて歩み出しているところがさすがだと思います。

そこで今回、ぜひみなさん(特に個人塾)にお伝えしたいのは、以下2点です。

■就業規則や雇用契約書を作っていないのであれば、まずは作る
■就業規則や雇用契約書を作っているのであれば、アップデートする

個人塾の場合、アルバイトを雇う際の就業規則や契約書などを
作っていない場合がありますが、正直に申しまして非常に危険です。

言わば口約束で雇っている形ですから、万が一揉めた際にはこちらが完敗するでしょう。
なんせ証拠(根拠)がないのですから。

完全に塾長一人で運営していて、これからも人を雇うことがないというのでない限り、
常識として就業規則や雇用契約書を作成しておくべきです。

加えて、人を雇用する際は「労働条件通知書」の交付も義務付けられています。
給与、労働時間、休日などの労働条件を明示して交付する書類です。

みなさん、実際にされていますでしょうか?

厚生労働省のHPにも、

・雇用者は、労働条件通知書を労働者に交付すること
・労働者は、自分の労働条件について労働条件通知書でしっかり確認すること
・労働条件通知書の交付は、労働基準法上の義務であること

が明記してあります。

労働条件通知書の雛形までアップしてくれていますので、ぜひ参考にしてみてください。

【労働条件通知書(雛形)】
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/kaisei/dl/youshiki_01a.pdf

就業規則や雇用契約書、労働条件通知書などの存在は、
労働者の権利でもあり、経営上のリスクに対してもある種の抑止力になります。

ちなみにGeminiに
「学習塾が就業規則や雇用契約書、労働条件通知書を準備していないと、
経営者側から見てどんなトラブルがおこると考えますか?」と聞いてみたところ、
グサグサと刺しにきましたね(笑)

以下、Geminiの回答を体裁だけ整えてひとまずそのまま転載してみます。
=====

学習塾が就業規則・雇用契約書・労働条件通知書を準備しないまま運営を行うことは、
経営者にとって「いつ爆発するか分からない地雷」を抱えて走るようなものです。

特に学習塾は、学生アルバイト(非常勤講師)や「コマ給」といった業界特有の働き方が多いため、
一般的な企業以上に労務トラブルが泥沼化しやすい特徴があります。

経営者側の視点から見て、具体的にどのような致命的トラブルが起こるのかを整理しました。

  1. 塾業界特有の「賃金・労働時間」をめぐる泥沼トラブル

最も頻発し、かつ経営へのダメージが大きいのが「お金(未払い賃金)」に関する問題です。
書面がないと、以下のようなトラブルで言い逃れができなくなります。

■「コマ給」の裏に潜む、授業外労働の未払い請求
「1コマ2,000円」と口約束だけで働かせている場合、
授業前後の「予習・指導報告書の作成・質問対応・教室の掃除・ミーティング」に
費やした時間がすべてサービス残業(未払い賃金)であると主張され、
過去に遡って数年分の残業代を請求されるリスクがあります。

■「生徒の急な欠席」による給与カットトラブル
当日、生徒が急に休んだからといって、
講師を「無給」で帰らせることは労働基準法上できません。
(会社都合の休業となり、平均賃金の6割以上の休業手当が必要です)。
これを契約書で明確にルール化(他の事務作業を割り当てるなど)していないと、
後から「不当な給与カット」として労働基準監督署(労基署)に駆け込まれます。

「準備時間」の未払い主張 授業の準備やテスト作成の時間を、
経営側は「自主的な予習」と考えていても、
労働者側から「実質的な強制業務だった」と主張された場合、
労働条件を定めた書面がないと経営側は抗弁が極めて困難になります。

  1. 人材の「問題行動」に対処できず、教室が崩壊する

就業規則や雇用契約書は、経営者が身を守るための「社内ルール(法律)」です。
これがないと、問題のある講師を処分・解雇することができなくなります。

■引き抜きや競合での「裏バイト」を止められない
優秀な講師が、担当生徒を自分の個人家庭教師として引き抜いて辞めたり、
近隣のライバル塾で同時に働いたり(二重就職)しても、
就業規則や雇用契約書に「競業避止義務(禁止規定)」を定めておかなければ、
法的にとがめることが難しくなります。

■SNSへの投稿や生徒の個人情報漏洩を処分できない
「生徒の成績や写真をSNSにアップした」、
「生徒と個人的に連絡先を交換してトラブルになった」という問題が起きても、
明確な禁止ルール(就業規則の服務規律や懲戒規定)がないと、
減給や解雇などの適切な懲戒処分を下せません。
無理に解雇すれば、逆に「不当解雇」で訴えられるリスクを背負います。

■突然の「バックレ(無断欠勤)」への損害賠償が請求できない
「明日から行きません」と急に辞められ、
授業に穴があいて保護者に返金する羽目になっても、
事前の退職申し出ルール(「退職は1ヶ月前までに申し出ること」など)を
書面で合意していなければ、相手に責任を追及することが困難です。

  1. 行政処分と社会的信用の失墜

書面の不備は、単なる「社内トラブル」に留まらず、
外部の公的機関を巻き込んだ大きなペナルティに発展します。

■労働基準監督署からの是正勧告(最悪、書類送検)
労働条件通知書の交付は、労働基準法第15条で義務付けられています。
アルバイトであっても書面を渡していない場合、これだけで明白な違法状態です。
また、常時10人以上の労働者(アルバイト含む)がいるのに
就業規則を労基署に届け出ていない場合も違法となります。

■SNSでの拡散による「ブラック塾」の烙印
今の学生や若手講師は、労働法に対する意識が高く、横のつながりも強固です。
「あの塾は契約書もくれない」「給与明細の計算がおかしい」といった口コミが
SNSや大学のコミュニティ内で拡散されると、二度と講師が集まらなくなり、
採用コストだけが高騰する悪循環に陥ります。

<経営者が今すぐ取るべき対策>

「うちは個人経営でアットホームだから大丈夫」「学生アルバイトだから契約書はいらない」
という油断は、今の時代は通用しません。
トラブルを未然に防ぐため、以下の3点は最低限、今すぐに整備することをおすすめします。

・「労働条件通知書 兼 雇用契約書」を全スタッフ分作成し、
署名捺印をもらう(特にコマ給の範囲や、授業外労働の賃金支払方法を明記する)
・SNS利用、個人情報の取り扱い、引き抜き行為の禁止に関する誓約書をとる
・スタッフが10人以上の場合は、塾の実態に即した就業規則を作成し、労基署に届け出る

=====

AIの回答ですので、ファクトチェックはしっかり行っておきたいところですが、
「いつ爆発するか分からない地雷を抱えている」という例えはホント秀逸すぎますよね(笑)。

本当にこの言葉がすべてだと思いました!

もちろん、就業規則や雇用契約書を作っておられる塾さんも多いと思います。
しかし、作ってから一切修正などをされていないケースもあるのではないでしょうか。

例えば10年前に作った就業規則は、
内容的にも、今の時代の就労観や、
貴塾の仕組みの変化に合わなくなっているかもしれません。

ぜひ一度見直しをしてみて、きちんとアップデートしましょう。

とりあえず体裁を整えるためにサンプルを引っ張ってきて作っただけのであれば、
現状を踏まえた内容を組み込んで、
貴塾らしい就業規則や雇用契約書に作り直してください。

なお弊塾の就業規則と雇用契約書は、
弊塾の色を最大限に強めた仕様になっています。

先述した労務トラブルに強い社労士さんに作っていただきました。

月1回(1時間)の対面打ち合わせを5回繰り返して、
何度も加筆修正を行い作り上げたものです。

そのぶん費用も相応にかかりましたが、弊塾(や私)の思いや方針が詰まった、
経営者寄りの内容になっています。

ちなみにこの就業規則や雇用契約書、労働条件通知書は、
弊社の有料会員さまには、参考資料として無料でご提供しております。

今期の新規会員受け付けはすでに定員となっておりますが、
年1回春に募集しておりますので、
ご興味のある方はよかったら有料会員への加入もご検討ください(営業・笑)。

もちろん、弊社の顧問社労士さんも紹介しております!

いかがでしたでしょうか。

就業規則や雇用契約書など作っていたとしても、大なり小なりトラブルは起こります。

しかし多少の抑止力にはなりますし、作っていたことで軽減される可能性も大いにあります。
インフルエンザの予防接種みたいなものと思っておけばいいかもしれませんね。

予防接種をしておくことで発症や重症化は起こりにくくなります。

一方で、予防接種はインフルエンザ自体を防ぐことはできないのと同様、
労務トラブルや人とのトラブルそのものを根絶することは難しいと思います。

したがって、トラブルにならないように仕組みをしっかり作ったり、
スタッフが働きやすいような環境を作ったりする努力は、書類の作成とは別に必要です。

いざという時の相談先なども、しっかりと確保しておきましょう!

【今回のまとめ】
・就業規則や雇用契約書は必須
・トラブルが起きないような環境整備が大切

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安多 秀司のアバター 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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