【Vol.673(2023.03.15)】教室見学のポイント

新年度を迎えるにあたって、他塾さんへの教室見学も増える時期ですね。
弊塾も、この3~4月にいくつか見学のご相談をいただいています。

そこで今回は、教室見学のポイント(ここを見たら勉強になるよ!という部分)を
お伝えしたいと思います。

せっかく時間とお金をかけて教室見学するわけですし、
訪問先の塾さんにもお手間をおかけしているわけですから、
少しでも有益なものにしたいですよね。

私は今まで200を超える教室を見学させていただいて、
流行っている塾、残念ながらそうではない塾さんなどもたくさん見てきました。

その観点からもお伝えできれば幸いです。

さて、私が意識している教室見学のポイントは下記の5点です。

(1)スタッフさんの動きや表情を見る
(2)教室が整理整頓できているかを見る
(3)塾長と生徒さんとの関係性を見る
(4)教室の明るさを見る
(5)配布物や生徒ファイルなどの資料に気を取られない

(1)スタッフさんの動きや表情を見る

個別指導塾の場合、教室が流行っているかは、スタッフさんによるところが高いです。
ここが8〜9割ぐらいの比率を占めるような気もします。

このあと述べる(2)〜(5)のポイントは、ほぼおまけだと言っていいほどです(笑)。

したがって、まずは現場の空気を感じ、スタッフさんが楽しそうに働いているかを見てください。

楽しそうに働くスタッフさん(講師)は、言わずもがな良い授業を展開されているはずです。

生徒さんとのコミュニケーションも抜群で、
生徒さんも気持ちよく授業を受けることができているのではないでしょうか。

単なる収入源として塾で働いているのか、楽しいから働いているのか。
後者のようなスタッフさんがたくさんいれば、いい教室にほぼ間違いありません。

また、こちらが教室見学で訪問した歳、
彼らから「こんにちは!」と元気な挨拶があるかどうかで、
いい教室かは十中八九分かるほどだと感じます。

授業を通じて、生徒さんを元気にすることも大切な仕事ですから、
講師が明るくなければそもそも成り立ちません。

この部分に関しては、講師の素質ももちろんあるでしょうが、
研修内容が充実しているなど、塾側の取り組みが結果につながっていると考え、
色々とヒアリングしてみてください。

(2)教室が整理整頓できているかを見る

やはり教室が整理整頓できている教室は、基本的に流行っています。

見えるところに無造作にダンボールが置かれていたり、
書類が山積みになったりしているのは見栄えが悪く、個人的にはNGです。

散らかっていても人気の塾さんもありますが、
普通に考えてキレイなほうが生徒さんや保護者さんからの印象も良くなります。

華美である必要はなく、整理整頓されていて清潔感があれば良いのです。

塾長がだらしないと、社員さんや講師スタッフにもだらしなさやガサツさが伝染するので、
(1)で取りあげたスタッフの行動も含め、意識してチェックしてみてください。

また、整理整頓できている教室を見学した場合は、
どうやってキレイにしているのかをヒアリングしてみてください。

基本的にはあなたの塾と同じ量のテキストや書類があるはずですから、
うまい収納の秘密を教えてくださるはずです!

(3)塾長と生徒さんとの関係性を見る

塾長さんがどれだけ生徒さんとコミュニケーションを取るのかも見るべきポイントです。

個人塾で、講師にすべてを任せて自分は生徒さんには無関与という教室は、
基本的に流行っていません。

講師だけでなく、塾長さんもしっかりと生徒さんの状況を把握しておくことで、
はじめて手厚いダブルサポートが可能になるからです。

塾長さんが生徒さんに話しかけた際の、生徒さんの反応や表情なども見るべきポイントです。

(4)教室の明るさを見る

これはまったく根拠がなく、完全な私見で恐縮ですが、
私の経験則では「教室が明るいほど、教室も活気があり生徒数も多い」です。

本当になぜか分からないのですが、200を超える教室を訪問させていただいて、
不思議なほど共通している法則なんです。

ムーディーなレストランやホテルではないのですから、
照明の数が少なく、暗いどんよりとした教室だと、気持ちまで滅入ってしまいますよね。

生徒さんや保護者さんも同じではないでしょうか。

ですので、訪問した教室がどれぐらいの明るさなのかをチェックすることをおすすめします!

そして、教室の広さに対する照明の数を数えておけば、
1坪(もしくは1平方メートル)あたりの照明数が分かりますし、自塾と比べることもできます。

(5)配布物や生徒ファイルなどの資料に気を取られない

弊塾の見学に来られた先生方の中には、
生徒ファイルや配布資料などを熱心に見られる方も多いです。

もちろん、何らかのお考えがあるのかもしれませんし、
「こういうことをしているんだ」という情報・知識を得る意味ではアリです。

ただ私は、見ても意味がないとまでは言いませんが、
そこまで重要な要素ではないとも思っています。

そんな先生が来られた場合、弊塾では
「生徒ファイルや資料ばかりではなく、社員や講師の動きをしっかりご覧になってくださいね」
とアドバイスさせていただくようにしています。

(1)に戻る感じですね。

極端な話、配布物なんてレイアウトが異なるだけで、だいたい一緒です(笑)。

教室見学の限られた時間を、そこに充てすぎるのはもったいないですよ。

いかがでしたか?

教室見学される機会があれば、ぜひこれらを意識してもらえたらと思います。

繰り返しになりますが、個別指導塾の場合はほぼ(1)で決まりだったりもするので(笑)、
なおさらスタッフさんの動作・表情を逐一チェックしてみてください。

質の高い講師がたくさんいると思ったら、
そこにいたるまでの研修内容などをヒアリングする……これが基本になると思います。

逆に、それだけでも教室見学した甲斐があったと言えるはずです。

教室見学は、訪問するほうもされるほうも、時間を費やして行うものです。

せっかくですから、お互いにメリットがあるように、
教室訪問を許可してくださった塾長さんへのお礼をかねて、
教室見学の感想や質問などをどんどん投げてみてくださいね。

それがお互いの教室の発展につながるはずです!

あっ、教室見学の際は、菓子折り(お土産)もお忘れなく。
古臭いかもしれませんが、基本中の基本ですよ!

【今回のまとめ】
・見るポイントを絞った上で教室見学させてもらう
・教室見学させてもらった塾にもプラスになるお返しを

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安多 秀司 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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