【Vol.997(2026.04.10)】自塾の方針をぶらさない

春休みも終わり、新学年・新学期が始まりましたね。

新年度生の生徒募集の状況はいかがでしょうか。

弊社のクライアント塾さんや知人の塾さんでは
「思っていたよりいい感じ」というところも多いようで、さすがです。

どの塾さんに言えることは、これからは内部充実に徹しまくって、
退塾を出さないのが何よりも大切だということです。

一方で、現実問題として少子化の影響は避けられません。

加えて物価高騰などもあり、塾に費用をかけられないご家庭や
週回数を抑えて月謝額を抑えたいご家庭も増えています。

ここ数年の流れとして、生徒数は少しずつ右肩下がりになってきているが、
そのぶん単価をアップして、売上額としてはトントンという
個人塾さんも多いのではないでしょうか。

しかし、単価アップもそろそろ限界が来ている感じもします。
このままでは、生徒数減に比例して売上ダウンの塾さんも増えていくでしょう。

そうなると「今の形だけだとダメだ!もっと手広く受け入れないと」と思ってしまいがちですが、
それは高確率で悪手となります。

今まで自塾の方針をぶらすことなくやってきたのであれば、
なおさらその方針を変えてはいけません

もちろん「座して死を待つ」みたいなことが言いたいのではなく、
生徒数減の対策を取るとしても、
方針は変えずに「価値を高める」ことが大事だというのが私の考えです。

例えば、1:2の個別指導塾なのに、1:4コースや、映像を使った少人数コース、
挙げ句の果てに集団部門を作ったりするのはあまり良い手とは言えません。

それをやったところで、保護者さんや生徒さんにとって「結局、どんな塾だったか」という
印象が何も残らなくなるからです。

また、定期テストで5教科350〜450点ぐらいを取る
学力高めの生徒さんを受け入れている塾が、
「生徒数減でやばい!」となって、250〜350点の層に手を出すとどうなるでしょう。

おそらく、教室の雰囲気がガラッと変わります。

高確率でガヤガヤうるさくなり、今までいた生徒さんの居心地が悪くなって退塾につながり、
さらに生徒数減という窮地に追い込まれやすくなります。

私も塾経営者ですから、生徒数が減ったときの心境は百も承知です。

胃に穴が開きそうになりますが、そこで何でも屋に変わるのではなく、
今の形を研ぎ澄ませて、さらにとんがった塾運営をすることが大切なのではないでしょうか。

個人のとんこつラーメン屋さんはとんこつラーメンで勝負するべきなのです。

とんこつラーメン屋さんで、醤油味や味噌味などを増やし、
つけ麺やまぜそばに手を出し、さらにカレーライスやオムライス、
挙げ句の果てにハンバーグなんてだしていたら、もう何屋さんかわからなくなって、
さらに魅力が分かりにくいラーメン屋さんになってしまいます。

下記は、よく話題になっている、とんこつラーメン屋さんの動画です。
「ザ・個人店!」という感じが強く出ています。

業種は違えど、個人塾もここまで突き詰めたレベルに達すれば、
かなり違うのではないでしょうか。

【開店直後30人待ち!80杯限定2時間半で売切れになる1000円替玉無制限の“クサうま”豚骨ラーメン店の今に密着/ラーメン健太】
https://www.youtube.com/watch?v=ApiAM2mvXN4

自塾の本来の強みを忘れ、いろんなものに手を出しすぎると、
1つにかける時間が減ってしまい、結局は全体の質が下がることになりかねません。

逆に、1つのことに集中できると圧倒的な時間を費やせます。

我慢の時期がしばらく続くかもしれませんが、
それを乗り切れるまで今の方針で結果を出せるように没頭しましょう。

どうせ努力するのなら、何でも屋さんになることより、
強みをさらに磨いてオンリーワンになることに力を注いだほうがよいと思いませんか?

方針と違う、あるいは自塾と合わない生徒さんや保護者さんを受け入れれば、
目先の売上や生徒数は達成できるかもしれません。

しかし、中身が崩れていって最終的にはマイナスになり一層苦しい展開になるはずです。

子どもの数が減って苦しいのは中規模塾さんや大手塾さんも同様ですから、
しばらくの間は我慢比べが続くかもしれません。

我慢できなかった塾から質が下がっていくので、
耐え忍んで特化した塾が選ばれる流れが来ると私は確信しています。

いかがでしたか。

あくまでも私の考えですので、色々なコースを作ってうまく運用される塾さんも
当然いらっしゃることでしょう。

しかし、私自身はそんなに能力があるわけではなく、
たくさんのことを深めることができないので、1つに特化しまくって戦っている感じです。

もちろん、塾経営という柱1つでは不安定ということで、
売上の柱を2つ3つに増やしておくことも非常に大切です。

すでに挑戦されている方も多いかもしれませんが、塾運営がうまくいっているからこそ、
体力のあるうちに別の柱を模索しておくのもよいかもしれません。

今年度も試行錯誤で、我慢も必要な1年になりそうですね!
方針をぶらすことなく、お互い頑張りましょう。

【今回のまとめ】
・目先の売上に意識を奪われて、自塾と合わない層を受け入れるのは悪手
・顧客が見て何屋がわかららくなるとアウト

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安多 秀司のアバター 安多 秀司 株式会社リアル・パートナーズ代表

大学卒業後、京都・滋賀・大阪・兵庫等に教室を持つ「成基の個別教育ゴールフリー」に入社。
最年少教室長として、川西教室(兵庫県)で3年間務める。その後、「スタンダード家庭教師サービス」を運営する株式会社スタンダードカンパニーに入社。「個別指導塾スタンダード」の立ち上げに尽力し、事業責任者として30数教室の 新規展開を行う。
その後独立し、平成20年7月「個別教育フォレスト」を設立。開校1ヶ月で35名の入会があり、わずか1ヶ月で損益分岐点を超える。現在はキャンセル待ちの塾として地域No.1の個別指導塾を運営している。
今でも現場主義を貫き、常に通塾中の顧客に対して満足度を高める工夫を実践している。

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